【第1回ロンドン治験⑬】ロンドン治験の反省点とまとめ
この記事では、英語力ゼロ・コミュ力ゼロの私が、海外(ロンドン)で治験を受けた際の経験について、「準備・渡航・検査・観光・帰国・事後処理など、全体の総括」をします。
「海外の治験に興味がある方」「英語力は無いけど、海外で治験に参加したい方」「海外の治験に興味がある方」の参考になれば嬉しいです。
ロンドン治験参加の流れ
念のため、まず大まかな治験参加の流れをまとめます。
- 12月下旬:会員登録して治験に応募
- 1月中旬:延期のお知らせが来る(2回ありました。日本で延期の経験は無かったので驚きました)
- 1月下旬:新しい日程が確定
- 2月上旬:航空券の予約の指示が来たので、担当者と認識併せして予約
- 3月上旬:予約からほぼ1カ月経過し、出国日の16日前、音沙汰が長期で無かったので進捗確認した、詳細な日程と宿泊の予約の指示が来る(既に宿泊が確定している人もいるような文面でした。他の人のブログでも、3週間ほど前に自分から問い合わせたら返答が来たとの情報あり。早目に問い合わせた方が、健康診断の優先順位が上がるかも?)
- 3月上旬~中旬:宿泊の予約(これは担当者との認識併せ不要)・荷物の準備・イギリス渡航に関する情報収集を始める
- 3月中旬:日本出発~イギリス到着
- 3月下旬:到着から4日後、事前検診を実施。この日に健康診断の結果取得に時間がかかるため数日の延泊の指示
- 3月下旬:健康診断の結果によって、更に数日の延泊の指示
- 3月下旬:メールにて問診(この問診で、出国後に取得できない「国内で参加した治験の資料の提出」を求められました。また既に回答した内容も何度か問われました)
- 3月下旬:入所予定日の4日ほど前に「宿泊先で待機」の指示が来て、更に延泊の指示
- 3月下旬:入所予定日の夕方に「待機解除」の指示が来て、更に延泊と航空券予約の指示
- 4月上旬:帰国前に2.5日ほど観光(運動制限に引っかかる可能性があるため、帰国が確定するまで観光は控えてました)
- 4月上旬:待機解除(入所予定日)から3日後、イギリス出国~日本到着
- 4月中旬:帰国から10日程で経費の申請期限
最初の調整開始から、帰国後の事後処理までで120日ほどかかりました。実際にイギリスに滞在したのは20日ほどです(投薬メンバーになっていれば、更に30日くらい延びました)。
ちなみに、無事投薬のメンバーに選ばれていた場合は、「待機解除」の日から入院し、退院してから数日の後に事後検診、そこから体調変化も考慮して1週間滞在して、帰国の流れとなります(なので、投薬メンバーになれば1週間ほど観光できた!)。
今回、入所メンバーに選ばれなかった理由は、事前の申し込みページを見た限りでは「健康診断を実施する順番で、優先順位を決める」旨が記載されていた為、その影響で入所メンバーに選ばれなかったと思われます(自分の順番は9日間中の8日目でした)。
ただそれ以外に考えられる「入所メンバーに選ばれなかった原因」として
- 航空券予約後に、こちらから問い合わせを早くしなかったのが、健康診断の順番に影響したのでは?(実際、3週間前に問い合わせた人の体験記では投薬されている)
- 国内で参加した治験の資料(出国は取得できない)が提出できなかった影響では?
というものが気になっています。
とくに一度落ちた後「前回の治験の資料を取得するまで、次の治験の案内はできない可能性が高い」との連絡が来たため、この影響は少なくないのではと思います(じゃあ、わざわざイギリス行って、3週間滞在したのは何だったんだって話になりますが)。
ちなみに、英会話がろくにできなかったので、その影響も気になりましたが、他の治験の募集を見る限りでは英会話は優先順位に影響しないそうです(今回も同様との保証はないですが)。
また今回の治験では「延泊」が合計4回行われました。私は延泊が多かった人だと思いますが(少ない人だと、たぶん2回くらい?)、こういったケースもあるため、宿泊については柔軟に対処できるようにしておきましょう。
ロンドン治験の反省点
事前準備の反省点
無くて困った持ち物は?
無くて困った持ち物が「爪切り」と「耳かき」。これが案外ロンドンでは入手しにくく、入手できてもあまり良いものがありません。荷物に入れても邪魔になりませんし、日本の100円ショップで購入した方が安くて質の高いものが手に入ります。
また、現地で入手できますが、筆談用のメモ帳やボールペン、輪ゴムなんかの文房具類は、現地で購入すると高いです。やはりサイズ的に小さいので邪魔になりませんし、日本の100円ショップの方が圧倒的に安いです。
それと、必要にはなりませんでしたが、絆創膏を持っていなかった事は、怪我をしたらと思うとちょっと心配になりました。こちらもやはり100円ショップで旅行用程度の少量が手に入ります(日本の100円ショップ優秀過ぎ!)。
ちなみに、実際に持っていったものは、概ね以下の通りです。
- パスポート
- パスポートのコピー(念のため)
- 日本円の財布
- 英ポンドの財布
- クレジットカード(5種。こんなに要らなかった)
- カードケース
- 新型コロナワクチンの3回接種証明書(日本入国、上海乗り継ぎで利用)
- 航空券(印刷したもの。念のため)
- K-ETAとQ-CODE(韓国に入国しないので不要でした)
- 衣類(1週間洗濯できなくて問題ない量)
- 髭剃り(壊れて困った)
- 充電器
- 電池
- スマホ用のバッテリー
- ノートPC
- スマホ(サブ含む)
- タブレットPC
- ノートPC用のマウス
- Type-Cのケーブル(3本くらい)
- スマートウォッチ用の充電ケーブル
- USBハブ
- 延長用の電源ケーブル
- 電源の変換プラグ
- 海外旅行用のSIM(2つ)
- 機内荷物用のバッグ(リュックだけで十分でした。ただ、入所したら使えるかも)
- サブの眼鏡と眼鏡ケース
- 折りたたみ傘(
- 料理不要で、ゴミの少ない保存食(万が一、渡航中に食事がとれない時用)
- 洗濯ネット(イギリスでは買えないらしい。でも不要だった)
- 洗濯ロープ(不要だった)
- 速乾タオル(バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオル各1枚)
- 携帯歯ブラシ
- スリッパ
- 耳栓
- アイマスク
- ポケットティッシュ(5つくらい)
- ハンカチ
念の為、海外どこでも使えるSIMをサブとして準備したい……が
結果的に、今回準備せず無事帰国できましたが、海外のどこでも使えるSIMがあると安心かなと思いました。
というのも、以下のパターンで困る可能性があるからです。
- 乗り継ぎ先の空港で無料のWi-Fiが使えない(制限がある)
- 目的の国に到着後、何らかのトラブルでプリペイドSIMが使えないと詰む
そこで、海外ローミングでデータ通信ができるSIMを念のため持っておいた方が安心ですし、乗り継ぎの際に便利かなと思いました。
私が検討しているのは「楽天モバイル」と「ahamo」です。
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基本的には、サブだったら楽天モバイルでOKかなと思います。乗り継ぎや緊急時様なので、毎月2GBの通信の容量があれば十分ですし、万が一オーバーしても最大128kbpsの低速通信が使えます。乗り継ぎ時のちょっとした調べものや、プリペイドSIM設定のためのちょっとした通信程度であれば、対応できるでしょう。
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一方、「ahamo」は基本的に短期治験に参加する時用です。使用できる上限は20GBとかなり高いのですが、15日以上の渡航になると低速通信つか使えなくなりますので、長期の治験での利用は現実的ではありません。
また、楽天モバイルもahamoも、短期で解約すると、ブラックリストに入り、次回の契約ができなくなる危険性があります。ブラックリスト入りを避けるのであれば、半年以上経過してから解約した方がいいそうです。
前回参加した治験のデータは、念のため電子データ化して荷物として準備した方がいい
海外では資料を電子データで送るのが当たり前のためか、過去に参加した治験の資料を海外渡航後に求められることがあります。
しかし、私の経験上(7回、病院5箇所)では、全て資料は紙媒体。電子データで送ってほしいと頼んだ経験もありますが、直接の受け渡し以外は着払いのみとして断られました(結局、着払いもできれば避けたいようで、直接の受け渡しになりました)。
つまり、出国前に何も言われなくても、現地到着後に資料の提出を求められ、詰む可能性があります。ですので、紙の資料をスキャンしていつでも提出できるようにし、できれば紙の資料そのものも準備して渡航しましょう。
航空券は荷物・スルーバゲージ・乗り継ぎ時間に注意(多少強引に調整する)
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渡航におけるトラブルは自己責任です。海外治験は英語力がなくても多くの人が参加していますが、海外旅行が初めての場合、渡航の過程でトラブルに遭遇する確率も十分あります。
中でも多そうな問題が「荷物の制限は十分か?」「スルーバゲージ可能か?」「乗り継ぎ時間が十分か?」など。
これらは航空券を購入する段階で決定されますので、予約対象を絞り込む際には抜け・漏れが無くチェックしましょう。下手すると、後からオプションで荷物の追加が必要になり、航空券が高くなる可能性もあります。
また、多少の価格差であれば、高いものでも申請が通る可能性があります。航空券の価格は変動しやすいため、数千円ほどの差であれば、条件の良い航空券で治験の担当者と交渉してみてもいいでしょう。
航空券の予約は、マイル・ポイントにもできれば注意
例えば、私が申し込んだ際のロンドンまでの航空券は片道9万円ほど、往復で18万円ほどになりました。
また、当たり前ですが、日本からイギリスまではかなり長距離のフライトとなるため、マイルがけっこう貯まります。
この辺りは「どの航空会社を使ったか?」「予約した会社はどこだったか?」などによっても異なりますが、けっこう高額なポイントになります。高くなれば、実質15,000円分くらいの利益になるでしょう(私はうっかりして7,000円ほどでした)。
ただし、あくまでも治験の担当者との調整が必要です。荷物の制限などならともかく、ポイント目当てでの交渉は難しいかと思います。
交通関連の反省点
乗り継ぎ先も含め、渡航の条件は綿密に調べておく
これは、ちょっとGoogleで検索しただけでは見落としをする可能性があります。私は「上海はコロナ関連は不要」らしき情報を見つけたのですが、実際には健康状態の申告アプリが必要だったり、ワクチン接種証明書が必要だったりと、乗り継ぎにも色々と制限がありました。
治験で渡英する場合、そもそもワクチン接種証明書が必要になるかと思いますが、コロナ関連以外にも入国・乗り継ぎに条件がないか、念のため移動先の国の情報を調べておくと良いでしょう。
現地の移動に困っても、Googleマップでどうにかなる
ロンドンでストライキにあった際、想定していた経路で移動できなくなったことがありました。やむを得ず、タクシーを使うか……と、思ったのですが、翌々考えると、日本と同じでGoogleマップを使えば、大体の移動経路については状況に応じて最適なルートを教えてくれます。
また、バスの工事情報なども表示してくれたので、「なぜかバスがこないなあ……」という時も、Googleマップで一度確認してみましょう(私はこれをせずかなり時間を無駄にした)。
ただし、料金については表示がないことがほとんどでした。安く移動しようと思うと、Googleマップだけでは難しいかなと思います。
ロンドンの鉄道に乗る前には、経路のスクショをとる(ネットに繋がらないことが多々ある)
地下鉄はもちろんのこと、ロンドンの鉄道ではけっこうネットにつながらなくなることがありました。
この際に困るのが交通ルート。慣れていない電車での移動になりますので、下手すると乗り継ぎの駅の名前を忘れたりもします。
そういったトラブルに巻き込まれないために、鉄道での移動の際には、前もって経路のスクショを撮っておくといいでしょう。
ロンドン生活の反省点
英会話は「スーパー」と「宿泊先」の往復だけならほぼ不要だった
心配だった英会話ですが、ロンドンで短期の生活をするだけなら、「スーパー」と「宿泊先」の往復だけで充分です(というか、下手に外出すると、運動制限にひっかかる)。
で、このスーパー。私の宿泊先に最寄りにある「Lidl」では、セルフレジでよくエラーが出て、係員に対処してもらう必要があります。なので、度々店員さんに何か言われるのですが……全く聞き取れなくても、問題ありませんでした。
たぶん、店員さんも「ああ、この人英語わからない外国人っぽいな。よし、代わりに動かしてやれば、わかるだろ」みたいな感覚で、戸惑っていると実演してくれたりします。
そんなわけで、英会話については心配するだけ無駄でした。
安く自炊したら食費は1日700円未満にできた。が、栄養に注意
ロンドンの食費は高い! ……と、言われますが、「Microwave Rice」という、電子レンジかフライパンで加熱すると食べられる炒め飯系の食事と野菜スープ系の缶をメインの食事にして自炊していけば、まともな料理ができなくても1日1,000円はかかりません。実際、私の記録では21日間で14,190円となり、1日675円ほどでした(しかも、帰国時のハンガリーで1日1,500円くらい食べてるので、ロンドン滞在中はもっと安い)。
ただし、注意点は栄養バランス。脂質、糖分、塩分の取りすぎはもちろんのこと、取りすぎを警戒するあまり他の栄養素が欠如する可能性もあります。この点については「暴飲暴食を避けた上で、色々なものを食べた方が良い(食べないものは食事制限対象のみ)」くらいで考えた方が良いでしょう。ただし、揚げ物など、明らかに脂質の値が高くなりそうなものだけは、健康診断3日前から避けましょう。
運動にも注意した方が良い(シェアハウスの場合、とくに注意)
制限事項にも入っている「運動」については、実はほとんど運動にならないような場面でも、健康診断にひっかかる可能性があります(部屋の模様替えなど)。
この事については、以前から知ってはいたのですが、大荷物を持って渡航する為、通常よりも注意が必要でした。
また、シェアハウスの場合は、お互いに譲り合って行動している関係上、肉体労働にあたるような物事を依頼される可能性もあります。うっかり親切心で手伝ってしまった事が「運動」になってしまう可能性があるため、できれば事前にちょっとした肉体労働もできない旨、周囲に断っておきましょう。
事前検診~待機者に選ばれた際の反省点
病院へは早めに到着するよう行動する(できれば、複数の移動経路をスクショしておく)
これは一応、1時間ほど前に到着するようにしていたのですが、後々けっこう危ないことに気が付きました。
まず、慣れない交通機関で、しかも英語という条件のため、交通網のトラブルに気付きにくいです。実際、私は病院から宿泊先に戻る際、交通網のトラブルに巻き込まれたのですが、具体的に何が起こっているのか判断できませんでした。(周囲が突然電車から降りたので気付いた)。
また、電車が動かなくなった際「他の経路があるか?」がわかりにくい。私の場合、ここにネットワークトラブル(何故か、ロンドンブリッジ駅で2度発生)も絡み、Googleマップまで使えなくなったのでかなり困りました(実際、帰宅が90分遅れた)。
こういったトラブルに備え、早めの行動と、複数経路のスクショは事前に備えておきましょう。
事前検診後も、運動と食事に注意
事前検診後も、運動と食事は「健康診断直前並み」に注意が必要です。
何故なら、健康診断の再検査があり得るからです。
健康診断は、項目によって数日で改善することもあります。ですので、仮に基準値から逸脱しても、再検査がありえます(アルコールやドラッグなど、明らかな禁止事項違反は、多分再検査なく帰国です)。
なので、再検査の可能性がある以上、健康診断直前と同じ生活をする必要があります。ここで観光などに出かけると、それが運動として健康診断に影響する可能性もあるため注意しましょう
ちなみに、日本の治験会社の情報ですが「再検査になっても、優先順位は落ちない。何故なら2回の検査で良い方の結果が、最終的な健康診断の結果になるから」と、以前助言をいただきました。再検査になったからと言って、入所メンバーに選ばれる可能性十分にあります。
待機解除になっても、入所日は念のため寝るまでスマホにかじりつく
惜しくも入所メンバーに選ばれなかった場合でも、欠員の補充のため、一定期間は待機メンバーとなる可能性があります。
この内、宿泊先で待機するメンバーについては、繰り上がるかはメールに返信した先着順になる可能性があります。つまり、メールには即返信できる体制が必要です。
とくに、欠員が判明しやすい入所当日は、1日スマホを手放さないようにしましょう(当日の健康診断で不適格者が出る可能性があるため)。待機解除の連絡後、帰国の航空券の予約指示が出たあとも、欠員が出る可能性がありますので、当日寝るまで欠員が出ないかねばります(なので、当日に航空券は予約しない方が良かった)。
また、先着順なので返信は「参加可能」のみで最短を目指しましょう。面倒な挨拶文や条件の確認などは後回しです。
観光についての反省点
予約内容によっては、キャンセルに電話が必要
早めに予約しないと空きがない施設もあったことから、私は出国前に入所する前提で予約を入れておきました。
が、中にはキャンセルには電話連絡が必要な施設もあります。科学博物館の特別展示がそれで、電話のみで意思疎通できると思えない私は、2,000円ほどを諦めました。
ちなみにGetYourGuideなどの予約サイトからの予約の場合は、だいたい数日前まで無料でキャンセルできます。「グリニッジ天文台」と「キュー王立植物園」については、無事キャンセルできました。
公営の博物館・美術館は無料が多いが、有料の施設は高くついた
これは事前に知ってはいたのですが、無料の博物館・美術館が多い一方、有料の施設は日本と比べてかなりお高いです。
安くて見学料3,000円弱。高いと6,000円くらいになることもあります。
ただ、せっかくロンドンまで来たのだから、観光でケチる方がもったいないです。私は世界遺産を多く巡ってみたいので、次回参加時も積極的に散財していこうと思います。
帰国の反省点
帰国は指示を受けてから僅か4日足らずで飛行機に乗る流れでした。
そのため、急いで航空券を選んだのですが、これが失敗でした。
基本的には出国と同じで「荷物制限」「乗り継ぎ時間」などに注意するのですが、帰国の方がルートが複雑な上、乗り継ぎが2回以上必要な事がほとんどです。
結局、私は最安値だった「荷物制限が厳しく、乗り継ぎ2回で、電車移動含めて自宅まで50時間近くかかる航空券」を予約してしまったのですが、オプションの荷物も考慮すると、僅か数千円差で「乗り継ぎ1回で、10時間以上早く帰宅できる航空券」が後で見つかりました。
最安値ではなかった事から、交渉しても断られた可能性はありますが、自分で差額を払えば交渉の余地はあったかもしれません。
費用申請の反省点
とくにありません。
費用申請は一番スムーズで、トラブルもありませんでした。
ちなみに、Oysterカードはイギリス国外から履歴を取れないので注意が必要ですが、私は事前に取得済みで、しかも日本からでもVPNで対応できました。
ロンドン治験の総括
ロンドン治験に参加した感想
初の海外旅行で、海外に行くことに自信が付いたのは良かった
私は「Helllo」「Thank you」「Sorry」「Excuse me」「OK」以外は会話しないような人間です。
そんな低コミュ力&低英語力でも海外旅行ができることが実体験でき、海外旅行に対する自信が付きました(いや、自信じゃなくて英語力付けろよ!)。
また、今回自分の交渉力不足の為、帰国ルートの難易度が上がってしまったのですが、そのおかげで航空機の乗り継ぎも自信がつきました。空港でのやり取りを実際に体験できたことは、今後の自信につながったと思います。
やはり稼げなかったのは痛い
やはり稼げなかったことはかなり痛いです。この治験の為に1か月以上は行動が制限されていたので、その間の収入がほぼありませんでした。
これが日本の治験であれば、肉体労働以外は大丈夫ですし、万が一デスクワークレベルが健康診断に影響しても、治験に落とされるだけです。
一方、海外治験であからさまな肉体労働で落とされた場合、禁止事項を守っていなかったとして、渡航費や宿泊費が全額自己負担になります(私の場合、35万円ほど)。
なので、少なくとも禁止事項で定められた期間(定めがなくても、できれば健康診断1週間前)には、「デスクワーク中に、たまに荷物を運ぶことが必要」レベルの仕事すらできません。
なので、人によっては職歴も無職状態で収入も絶たれた状態が長期におよぶので(正確には、待機でも若干補助が出ますが、数万円程度です)、そういった「金銭と職歴」の部分で、日本の治験よりリスクが大幅に高くなることは確かです。
ロンドン治験にはどんな人が向いているか?
ロンドン(海外)の治験に向いている人は、ぶっちゃけ、かなり限られています。
- 時間が取れて(案件によるが、短期で1カ月程、入院20日程度と通院半年)
- 拘束期間の職歴を気にしなくて
- 数十万円以上は持っていて(旅費や宿泊費は、一旦自分で払う為。海外旅行用の道具も含め、私は40万円以上かかりました)
- リスクが取れて(薬だけでなく、金銭の損失もあり得る)
- 健康で(案件次第では家族含む病歴も影響)
- 年齢が20~40歳くらいで(案件による)
- 運動を1か月以上は辞める事ができて(長いと半年以上)
- 長期の相部屋での入院生活が許容でき(ほとんど外出できない)
- 出された食事は完食でき(激しい好き嫌いやアレルギーが無い)
- 海外旅行を1人ですることができ
- 行動力ある人
という条件全てをクリアしないといけない時点で、かなりハードルが高いです。
たぶん、無作為に100人にアンケート取って、100人全滅の可能性が高いのではないかと思います。
とくに、時間と職歴面でほとんどの社会人がアウト。学生はアルバイトなどで初期費用をため込まないとアウト(私は初期費用で40万円以上)の上、だいたい募集が20歳から40歳です。
更に、これらの条件の上に、治験に応じて個別に追加ルールがあります(「過去の病歴」や「祖父母まで遡って日本人か?」など)。
そして投薬のリスクはもちろん、万が一「禁止事項を守らなかった」となると、経費の補助が出ません。つまり自腹で長期の海外旅行した挙げ句、実際に観光できたのは数日だったという金銭的損失です。
私の場合、宿泊費と交通費だけで35万円くらいかかっているので、35万円くらい失うリスクとなっていました(もちろん、禁止事項を守ればいいだけの話ですが)。
私は条件全てを満たし、リスクを許容できたため参加しましたが、流石に良くて機会はあと1年くらいかなと思います。その期間で、あと2回くらい再チェンレジしたいです。
今回のロンドン治験のまとめ
念のため、今回の治験について、箇条書きでまとめます。
- 英語は中1レベルの会話すら怪しくても参加できた
- 経費の申請条件には注意(そもそも、航空券などの補助が出ない案件もある)
- 航空券の予約の際は「荷物の制限」「乗り継ぎの際の条件」「渡航時間」などに注意(病院と交渉してみるのもあり)
- 宿の予約前に、必要な事項の記された領収書を入手できるか確認
- 英語が苦手でも、ロンドンには日本人宿は数件ある(無理ならAirbnbやMixBなどで宿を探す)
- ロンドンの治験は、自分から定期的に状況確認のメールをした方が良い(日本の治験ほどには、きめ細やかな案内はない)
- 「治験」というより「海外旅行」の準備が大変
- ポンドはできれば出国前に少し入手しておく(インターバンクが安い)
- ポンドを現地で入手するなら、キャッシングして繰り上げ返済するのが安い
- 海外旅行保険は、クレジットカードでもけっこうカバーできる
- EU・イギリスについては、VPNを使えないと利用できない日本のサービスが多かった
- スマホがあっても鉄道ではネットが使えない場所も多いので注意(事前に経路などはスクショする)
- 健康診断に備えて、食事や運動などには注意
- 事前検診では英語で会話もあるが、自分の誕生日も言えないレベルで充分
- 待機メンバーに選ばれたら、入所初日はとくに病院からの連絡に注意
- 観光も、中1レベルの英会話が怪しいレベルでOK
- 投薬メンバーに選ばれないと赤字にはなる。でも、格安で旅行はできる
- 経費の申請は申請期限にも注意!
- 経費や報酬の受け取りは、手数料・レートに注意(私はWiseを利用)
結局、今回は投薬対象にはならなかったものの、英会話が中1レベルもできない自分でも「Hello」「Thank you」「Sorry」「EXcuse me」「OK」でほとんどの状況を切り抜け、3週間近い滞在期間を生き抜き、観光までできました。実際に英語が喋れなくても、ロンドンなら問題なく治験に参加できることがわかったのは、大きな自信となりました。
そんなわけで、既に次回に向けた調整を急ピッチで進めています。
というのも、治験というものはグループが複数あり「健康上問題なかったけど、人数の関係で落ちた人」については、次のグループで採用される可能性があるからです。
次回の渡英では、宿泊先の手配がやや困難になる可能性がありますが、その点も含めて新しい経験を積んでみたいと思います。
ちなみに、海外治験をブログで紹介すると稼げる?
ぶっちゃけ、普通は稼げません。
海外治験をブログで紹介する場合、多くは「自分の情報を相手に渡して、その情報を元に治験の登録を行ってもらい、実際に治験を受けると数万円もらえる」という形式で報酬が得られます。
私のブログは匿名で行っているため、一部の正体を知っている人(前の職場の人くらい)以外は、私の個人情報を知りません。また、普通に働いている人は、よほどの長期休暇が取れる会社に勤めていないと海外治験には参加できません。なので、紹介できません(紹介してもたぶん参加しないし)。
要するに「海外治験をブログで紹介して稼ぐには、無職・フリーターの人などの参加できそうな人を見つけ、自分の情報を渡して、海外治験の登録・参加してもらう」という高いハードルを越える必要があります。
こうなると、自分の立場では、国内の長期治験に参加して、その中で友達でも作って紹介するくらいしか手はありません(私もこんな感じで紹介されましたが、参加した案件が違うため、紹介してくれた人には1円も入りませんでした…)。
強いて言えば、Amazonの商品リンクとか、閲覧者増加によるブログの地位向上のようなものが、回り回って少しは収益に結びつく事もあるかもしれません……が、率直に「海外治験の紹介そのもの」でお金を稼ぐことは、それに特化させた情報発信と、自分の情報公開をしないと困難と言っていいでしょう。
【第1回ロンドン治験】記事一覧
私は英会話も中一レベル以下で、飛行機も小学生以来20年以上乗った事がありませんでした。しかし、それでも自力で航空券や宿泊の手配を行い、ロンドンでの治験に参加できました。
その詳細について、準備から帰国後の事後処理まで、以下の記事一覧にまとめてあります。海外治験初心者の方の参考にして頂ければ嬉しいです(薄い文庫本並みに情報量があるので、興味がある部分だけ読むのがおすすめです)。
- ①渡航前の申し込み~航空券・宿泊の予約編
- ②ロンドン治験の渡航準備・身辺整理編
- ③海外旅行保険をクレジットカード付帯ですませる際の注意点
- ④出国編1(成田空港出国~仁川国際空港で乗り継ぎ~ヒースロー空港到着まで)
- ⑤出国編2(ヒースロー空港到着~オイスターカード入手~電車とバスで宿泊先に到着するまで)
- ⑥ロンドン生活編
- ⑦事前検診編
- ⑧ロンドンの治験で待機者になった話
- ⑨低英語力&低コミュ力で、ロンドン観光した感想
- ⑩帰国編1(宿泊先出発~ルートン空港~リスト・フェレンツ国際空港到着まで)
- ⑪帰国編2(リスト・フェレンツ国際空港~浦東国際空港~成田国際空港まで)
- ⑫ロンドン治験の経費申請・使った銀行・旅費の結果について
- ⑬ロンドン治験の反省点とまとめ
- 【番外】ロンドンのATMでポンドをキャッシングして、繰り上げ返済してみた
- 【観光】ハリー・ポッターのロケ地とロンドン塔
- 【観光】大英博物館
- 【観光】バッキンガム宮殿とウェストミンスター関連(外観のみ)