【第1回ロンドン治験⑦】事前検診編
この記事では、英語力ゼロ・コミュ力ゼロの私が、海外(ロンドン)で治験を受けた際の経験について、「事前検診を受けるまでの移動」「事前検診を受けた際の内容(圧倒的非公開)」までをまとめます。
「海外の治験に興味がある方」「ロンドンでの治験の事前検診が気になる方」の参考にしていただければ幸いです。
病院までの移動
【3月22日12:00頃 Norbury駅】到着~出発
まずは宿泊先である北園ハウスの最寄り駅、鉄道のNorbury駅で、Southern線London Victoria行きに乗りました。2番ホームから2駅です。
改札を抜ければすぐに案内看板がありますし、各ホームにもだいたい日本と同様にホームの番号が振られているので、間違えることは無いかと思います。
電光掲示板も、だいたい日本と同じような感じです。予定通り「London Victoria」と書かれている電車が来ましたので、それに乗りました。乗り換えまでの駅は、以下の通りです。
- Streatham Common
- Balham
移動途中の風景。線路脇の落書きは日本より多いです(どうやって入り込んで描いてるんだろう)。
【3月22日11:54頃 Balham駅】到着~徒歩で地下鉄へ移動
駅から出て徒歩1分程度で地下鉄のBalham駅に行けます(駅舎から出たその場で見えるくらい近いです)。
【3月22日12:30頃 地下鉄Balham駅】出発
地下鉄Northern線のBank経由Edgware行きに乗って、地下鉄Borough駅まで移動です。列車が来るのは1番ホーム側です。
案内看板を見ると、Edgwareまで行く途中で、ルートが2つに分かれています(なので、Bank経由)。上の図の「Borough」が目的の駅なので、私は右側を経由する列車に乗る必要がありました。
列車は、車両の横幅がかなり狭いタイプでした。目的地までの駅は、以下の通りです。
- Clapham South
- Clapham Common
- Clapham North
- Stockwell
- oval
- Kennington
- Elephant and Castle
- Borough
車両の端に乗って気づきましたが、端のスペースは背負ったままのリュックを壁側のスペース(上の写真の青い部分)に乗せられます。手荷物が多いときは車両中央のスペースの方が広いですが、手荷物が少ないときは車両端のスペースが使いやすいかなと思いました。
写真では見にくいですが、窓にはやはり傷跡で文字が掘られていました。「IREK」ってなんだろ…。
【3月22日12:50頃 地下鉄Borough駅】到着~徒歩で移動
駅から出て徒歩4分で病院です。直線でしたし、Googleマップを使って迷わず移動できました。
上の写真は、駅前の教会。写真左手の奥は、恐らくLondon Bridge駅前のタワーです。マップに従って、写真の左奥の方へ向かいました。
ほぼ一本道なので、Borough駅から病院までは一本道なので迷いませんでした。上の写真は途中の路上の写真。左側に、何故か青い人間が壁を登ってる人形がありました。
事前検診はどうだったか?
さて、ここからロンドンでの事前検診を受けたわけです。
が、治験には、内容は公開してはいけない守秘義務があります。
よって、残念ながら…割愛‥‥!
検査の内容をお見せすることが…できない……!
圧倒的コンプライアンス(守秘義務)によって……規制……!
※商品画像は、圧倒的コンプライアンスのイメージです。詳細は第41話「星屑」を参照
一般的なレベルでの事前検査の内容について
問題ない範囲で言えば「ロンドンの治験も、日本の治験の事前検診とだいたい同じ」です。つまり「通常の健康診断+治験に応じたいくつかの項目」といった感じで実施されます。
海外だからと言って、特別なことは殆どありません。強いて言えば「病院までの移動が慣れないので大変」とか「所々で通訳が必要」といった感じです。
もちろん、治験の内容に応じて、病院側では異なった検査を行っているかなと思いますが(血液や尿の成分で重要視している項目など)、そのあたりはそもそも被験者にはわかりません。
ちなみに、会社によって違いはあるかと思いますが、ロンドンで治験をやっている「リッチモンドファーマコロジー」では、公式で事前検査の概要を公開しています(確認すると、やはり日本の治験と同様なので、経験者には安心です)。
英語は必要ない?
こちらも問題ない範囲でいうなら、私の場合は必要ありませんでした。多くの日本人向けの海外治験がそうですが、日本人スタッフがいるため、英語が喋れない参加者はそこそこいます(まあ、英語を喋れる人の方が多いっぽいですが)。
ただし、一般に公表されている通り「日本人スタッフがいる」であって「全員が日本人スタッフ」ではありません。
なので私は、建物に入ってすぐにカウンターがあったので、「Excuse me.」と声をかけてから、「治験の健康診断で来ました。ご担当者様はいますか?」的な文章を事前にGoogle翻訳で訳しておき、それを見せて日本人を呼んでもらいました。
その後の健康診断も、問診や資料の説明などは日本人スタッフにやってもらえますが、それ以外の「身振り手振りと単語レベルで理解できる内容」については、流石に全て日本人ではなく、現地人スタッフにも対応してもらいました。
例えば、「&%#€¿®†^£¢@!&π÷‥±¤follow me※‰(^o^)$」のように言われて(流暢すぎて聞き取れん……)、手で誘うジェスチャーをしながらスタッフが歩き出したら、ついて行けばOKです。
極論すると、「follow me」すら聞き取れなくても、ジェスチャーで何とかわかりますし、分かったつもりで間違っていたら、最後は日本人スタッフが来てくれるので大丈夫でした。
ある意味、日本より安全かも?
これは必ずしもいえる事ではありませんが、多くの海外での治験では、現地の人で先に治験を行っている可能性が少なからずあります。
そんなわけで、既に人間で実践した後になる可能性が高いため、若干ながら投薬に対する安心感があります(もちろん、最終的には個人差によるアレルギーなどがあるので、どんな薬も絶対安全などとは言えないません)。
事前検診の後は?
事前検診後も、油断はできない
観光とかは控えめで帰ります。
なぜなら、最終的な投薬対象者に選ばれるまでは、いくらでも不合格になる可能性があるからです(体調不良、禁止事項の違反、コロナ感染、入所後の検査での順位の入れ替わり……等々)。
更に、血液検査については通常2~3日程で判明するため、その数値が若干悪かった場合、血液検査の再検査もありえます。つまり、もしも血液検査で再検査になった際に備え、事前検診後も「運動・水分・食事」にはとくに配慮が重要です。
なので、不用意な食事や運動(長時間の歩行含む)、コロナ感染の確率を上げるようなことはできません。
乗り換えなしで帰宅しようと、London Bridge駅へ向かうが…失敗!
今回、鉄道と地下鉄を乗り換えて病院に向かいましたが、実は北園ハウスから鉄道1本でも病院まで移動できます(本数は絞られますが)。
この場合、病院の最寄り駅はLondon Bridge駅。そこで、まずはLondon Bridge駅へ向かいました。
LondonBridge駅前にある超高層ビル。遠くからも目立ちます。ちなみに、手前にあるのは地下鉄のLondonBridge駅の看板。
上の写真の電光掲示板からもわかるかと思いますが、London Bridge駅はかなり広い駅です。正直、到着直後「あ、これ迷ってヤバくなる奴か……」と思いました。
しかし、実際にはGoogleマップで検索したら、乗り場は11番ホームと分かり、先ほどの電光掲示板の奥の改札を進んだら、直ぐにみつかりました。
到着したのは、Southern線の車両。北園ハウスからの行きの鉄道でも乗りましたが、全体がグリーン車みたいな感じで、かなり快適です。座席には電源もあります(コンセントの形が違うので、日本の電化製品は使えませんが)。
ついでに、Wi-Fiもありました。たぶん、1回あたり90MBが上限ですが、いざというときに便利そうです。
と、快適な電車一本で帰れて助かった……と思っていたら、帰りはトラブルが発生しました。
車内アナウンスが流れたと思ったら、次々と乗客が降りて行きます。英語の車内アナウンスだったので、何が起こったのかサッパリわかりませんが、恐らく何らかのトラブルで鉄道が想定通りの駅に行かなくなったらしく、乗客の8割以上が降りました。
そんな状態で乗り続けたら、どこに連れていかれるか分からない……ということで、一旦私も鉄道から降りたのですが、そしたら今度は何故かスマホがネットにつながらない!
スマホの再起動を繰り返してみても、何故かネットにつながらず、しかも11番ホームの次の列車を確認しても、何故かこのホームの電光掲示板は到着直前まで行き先が表示されない!
結局、30分くらい粘っていたら、ようやくネットが復旧し、別のホームから乗り換えをしていく事で、何とか帰ることができました。やはり「英語力ゼロ+コミュ力ゼロ+ネット無し=無力」です。
入院までの生活は?
ネタバレになりますが、事前検診の結果で待機者となってしまい、入院できませんでした!(なので、報酬はかなり安い……)
「なぜ入院メンバーに選ばれなかったのか?」また「入院できなかったらどうなってしまうのか?」については、次の記事でまとめたいと思います。
【第1回ロンドン治験】記事一覧
- ①渡航前の申し込み~航空券・宿泊の予約編
- ②ロンドン治験の渡航準備・身辺整理編
- ③海外旅行保険をクレジットカード付帯ですませる際の注意点
- ④出国編1(成田空港出国~仁川国際空港で乗り継ぎ~ヒースロー空港到着まで)
- ⑤出国編2(ヒースロー空港到着~オイスターカード入手~電車とバスで宿泊先に到着するまで)
- ⑥ロンドン生活編
- ⑦事前検診編
- ⑧ロンドンの治験で待機者になった話
- ⑨低英語力&低コミュ力で、ロンドン観光した感想
- ⑩帰国編1(宿泊先出発~ルートン空港~リスト・フェレンツ国際空港到着まで)
- ⑪帰国編2(リスト・フェレンツ国際空港~浦東国際空港~成田国際空港まで)
- ⑫ロンドン治験の経費申請・使った銀行・旅費の結果について
- ⑬ロンドン治験の反省点とまとめ
- 【番外】ロンドンのATMでポンドをキャッシングして、繰り上げ返済してみた
- 【観光】ハリー・ポッターのロケ地とロンドン塔
- 【観光】大英博物館
- 【観光】バッキンガム宮殿とウェストミンスター関連(外観のみ)