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【基本情報技術者】科目Aの特徴とおすすめの勉強方法・裏技について

3月 19, 2019基本情報技術者試験

基本情報技術者に初めて挑戦する場合「科目Aと科目Bでどう違う?」「勉強方法はどうする?」などが気になる所です。

私も学生時代、試験科目の違いや、勉強時間の配分について悩み、結果として1回目の試験では午前試験(現、科目A)だけ不合格となりました

そこで、この記事は以下の三点を中心に解説していきたいと思います。

  • 科目Aの勉強方法
  • 科目Aの裏技
  • 科目Aの特徴

「科目Bの特徴と対策」について気になる方は、こちらの記事をご参照頂ければと思います。

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基本情報技術者試験の科目Aの勉強方法は?

科目Aは、科目Bに比べれば簡単といわれています。

出題形式も、短文に対して4択で答えるという資格試験としてはよくある形式ですので、迷うことは少ないと思います。

ここでは、そんな科目Aで安定して合格点を超えられるように、必要な勉強方法を解説します

科目Aは徹底的な過去問対策が重要

率直に言えば、科目Aは徹底的な過去問対策が重要です。

旧試験での過去問流用率は55~65%ほどです(残りも類似問題がある)。2023年の試験制度改定からは試験問題が全て公表されるわけでは無くなったため、正確な流用率は不明となってしまいましたが、現時点でも試験内容が同様であることから過去問演習が合格への最短ルートとなります。

逆に言えば、科目Aで落ちるのは、過去問演習不足です。情報系の大学でも「科目Aで落ちるのは単に勉強不足」とよく言われました

IT分野ということもあり、AIなどの新しい分野からの出題もありますが、そういった最先端分野の問題は、常識の範囲で解き、わからなければ捨ててしまっても、合格だけなら大丈夫です(初出の問題は少ないので)。

ちなみに、過去試験の詳細な過去問の傾向は「基本情報技術者試験ドットコム 合格率/その他統計資料」に掲載されているものが参考になります。試験ごとの過去問流用率や、元になった試験まで把握できますので、気になる方は参考にしてみてください。

正解の選択肢から覚えて、不正解の選択肢は次に覚える

勉強の際は「正解の選択肢から覚えて、不正解の選択肢は次に覚える」ことを意識しました。

正解の選択肢は形を変えて本番でも登場する可能性が高いですが、不正解の選択肢には、基本情報技術者試験レベルではあまり出題されない内容も含まれています。

不正解の選択肢については、過去問で何度も見るようなら暗記し、登場回数が少ない物は最後まで暗記しなくても大丈夫です。

狒々山
狒々山
ちなみに、上位の資格である「応用情報技術者試験」や「高度情報処理技術者試験」では、間違いの選択肢も含めて理解を深める必要性があります。

IT関連経験者と未経験者。それぞれの勉強方法

基本は過去問で十分とはいえ、IT関連の経験者・未経験者で勉強方法を変えることをおすすめします。

IT関連経験者の勉強方法

最初から過去問を解きまくるのがおすすめです。

IT関連の経験者であり、基礎的な知識を持っている場合、「テキストは必要ない」と私は思います。私の場合、IT関連を大学で半年学習した時点で、テキストがなくても学習を進めることは十分可能でした。

ただし、当然のことではありますが、IT関連経験者でも全ての分野の知識は普通ありません。とくに学校で学んだ経験がなく、仕事でIT関連に従事している人の場合、知識に偏りがあると思って、足りない知識はネットで吸収するようにしましょう

また、いくら経験者であっても10時間程度は過去問に取り組むことをおすすめします。類似試験(技術士一次試験の情報工学部門とか)の経験があれば勉強不要で合格の可能性はありますが、受験料も安くないので、できるだけ確実な合格を目指した方が無難です。逆に、過去8回分で9割の得点が取れるくらいまでやりこめば十分です。

狒々山
狒々山
テキストなしが心配な場合は、数年前のテキストを参考資料程度に購入するのもいいでしょう。中古で安いものであれば500円程で購入できることがあります。

IT関連未経験者の勉強方法

IT関連未経験者でも、自分で調べながら学習できる人はテキストなしでも十分だと思います。過去問を繰り返し解きながら、分からなかった問題については解説を読み、それでも理解できなければネットで検索するという方法で、十分知識をつけることは可能です。

ただし、試験範囲に特化したテキストがあった方が、理解が早いことも確かですので、心配な人や、実際に過去問に取り組んで理解に苦しんだ人は、購入することをおすすめします。

過去問の正解率については、経験者と同様に、過去8回分で9割の得点が取れるくらいを目指しましょう。そこまでやりこめば科目Aで落ちることはまずありません。

狒々山
狒々山
テキストは必須ではありませんが、数千円を節約して勉強時間を長くするのは得策ではありません。自分の状況に応じて、購入を検討して頂ければと思います。

おすすめの参考書については、以下の記事にまとめてありますので、参考にしていただければと思います。

科目Aの裏技・テクニック

ここからは科目Aの裏技・テクニックについて解説します。

裏技については、若干正解率を高める程度の技です。あくまで実力で合格できるよう、勉強を怠らないように注意してください

直近3~10回目の過去問から流用されやすい。が……

過去問流用の多い基本情報技術者試験。とくに、直近3~10回目の範囲からの流用だけで半数を超えていました(一部、応用情報などの範囲も含む)。

ただし、CBT方式に移行したことに伴い、直近の過去問からの流用を期待する戦法が使いにくくなってきています。今後、過去問が公表されなくなってしまえば、過去問流用で対策することも難しくなってくる可能性はあります。

ただ、20回以上前からの流用もあり、過去問演習で学んだことが結局は新規の問題に役立つことはありますので、当面は過去問演習メインの学習方針に変化はないかと思います。

わからない選択肢は「ウ」が正解かも…

科目Aの問題は四肢択一です。そして、この四肢択一には以下の傾向があります(平成13年度から2640問の統計)。

  • 選択肢「ウ」は若干正解になりやすい(27.6%)
  • 選択肢「ア」は若干正解になりにくい(22.0%)

捨てた問題・自信のない問題については「ウ」で回答しておくか、「ア」以外の選択回数の少ない選択肢を選んでおけば、若干正解率があがるかもしれません。

科目Aは試験を免除する制度が利用できる

基本情報技術者試験には、科目Aを免除する制度があります

この制度を利用するためには、講座の受講や修了試験に合格する必要があり、余計に勉強時間や費用がかかる可能性があるので、誰にでもおすすめできる制度ではありません

しかし、免除制度を利用することには、以下のようなメリットもあります

  • 直前の勉強時間は、科目B対策に集中できる
  • 仕事などで忙しくても、1度に集中する勉強時間を少な目にできる(科目Aと科目B対策を分散できるので)

確実に合格させる必要がある人や、仕事などで忙しくなることがわかっている人の場合は、この制度を利用してみる価値はあるかと思います

免除制度の詳細については、IPAの「科目A試験免除制度 基本情報技術者試験(FE)」に掲載されています。また、私のブログでも内容についてまとめて解説していますので、興味がある方は参考にご利用ください。

制限時間を気にする必要性は低い

制限時間90分で60問を解く必要があるため、1問あたり1.5分で解答していく必要があります

実際にやってみるとわかりますが、1問あたり1.5分以上かかる問題は少な目です。科目Aの問題の大半は、知識を問う内容となっているため、問題文と解答を見比べれば直ぐに解答ができるからです(とくに流用・類似問題は瞬殺)。

十分に学習を進めていれば、全ての問題を解き終わった後に、見直しをするくらいの余裕はありますので、制限時間を気にする必要性は低いでしょう。

基本情報技術者試験の科目Aの特徴は?

最後に、念のため科目Aの試験の特徴についてまとめます。

まだ試験制度について不明点がある場合は、勉強方法だけでなく、特徴も一通り確認しておくといいでしょう。

科目Aの合格点・試験時間・問題数

科目Aの合格点・試験時間・問題数は以下の通りです。

  • 合格点:1000点満点で600点以上(ただし、IRT方式)
  • 試験時間:90分
  • 問題数:60問

基本的には約60%以上の正解率で合格できる試験になっていますが、配点がIRT方式です。IRT方式のため、「1問○点」という点数が、事前に決定されておらず、全体の受験結果によって配点が左右されていきます。そのためピッタリ60%の正解率では不合格になる可能性もあるので、安全な合格を狙うなら7割以上の正解率は確保した方がいいでしょう。

また、試験の難易度は2023年の試験改定で落ちてはいますが、1問あたりの解答時間は以前よりも短くなっています。しっかり勉強していれば、時間に余裕がある試験ではありますが、合格ラインギリギリだと思う人は、試験時間にも注意しましょう。

科目Aの内容

科目Aの出題内容は、おおむね以下のようになっています。

科目Aの出題内容

  • 問41:テクノロジ系
  • 問7:マネジメント系
  • 問12:ストラテジ系

基本情報技術者試験のシラバスを確認すると、より詳細な分類もありますが、試験の勉強を進めるにあたり、出題範囲の詳細な分類までは把握しておく必要はありません

私自身、基本情報技術者試験に合格した際、出題範囲については意識せず勉強を進めていましたが、不都合を感じることはありませんでした(勉強していると、何となく出題範囲の詳細がわかってきます)。

出題内容について、簡単に掘り下げると以下の通りになります。

出題内容

  • テクノロジ系:理系的(数学、アルゴリズム、ソフトウェア、ハードウェアなど)
  • マネジメント系:文系的(プロジェクトの管理、マネジメント、監査など)
  • ストラテジ系:文系的(経営戦略、企業法務など)

未経験・文系の方はマネジメント系・ストラテジ系の方が回答しやすいかと思いますが、科目Aの勉強は科目Bの基礎知識にもなるため、アルゴリズムやセキュリティは、できるだけ捨てないように学習しましょう

狒々山
狒々山
とくに、アルゴリズムに関する問題は、科目Bでも重視されてますので、合否を分ける可能性があります。

基本情報技術者試験の概要をもっと詳しく

そもそも、基本情報技術者試験とは何か? この記事を読んでいる方は既にご存じの方が多いかと思いますが、以下の記事に試験の概要をまとめました

基本情報技術者試験がおすすめの人物像などもまとめていますので、興味がある方は参考にしていただけると幸いです。

科目Aの勉強方法の基本は、地道な過去問演習!

基本情報技術者試験の科目Aは、科目Bに比べれば過去問演習だけで対策ができるため、比較的簡単といえるでしょう。

一方、過去問のやりこみが足りないと、経験者でも落ちる可能性はあります。とくに「情報系の大学に行っている」「IT関連の企業で勤務している」という人ほど、手を抜いて落ちる可能性がある点は注意です。

また、基本情報技術者試験の本番ともいえる科目Bの対策方法については、以下の記事にまとめてあります。とくに、文系出身など情報系は未経験の方は、科目Bの対策をより重点的に行って受験するよう心がけてください。

3月 19, 2019基本情報技術者試験