当ブログの記事には広告が含まれます

【世界遺産】「ウェストミンスター宮殿」の観光情報と、実際に観光した感想

8月 19, 2023国内旅行【国内】世界遺産,【国内】宮殿

この記事では、世界遺産である「ウェストミンスター宮殿(国会議事堂)」の観光情報と、中学生以下の英語力で観光した際の内容をまとめます

「ロンドンを観光予定の方」「ウェストミンスター宮殿に興味がある方」などの参考になれば嬉しいです。

スポンサーリンク

ウェストミンスター宮殿(国会議事堂)の基本情報

ウェストミンスター宮殿の観光情報

  • 費用:マルチメディアツアーは大人25ポンド。詳細は公式でご確認ください。
  • 営業時間:9:00~17:00(予約の最終は16:30)
  • 営業日:土曜日と国会のない平日で内部見学が可能。詳細は公式の予約ページからご確認ください。
  • 所要時間:ガイドツアーは75分程。
  • 日本語対応:なし。マルチメディアガイドはりますが、日本語未対応。過去にはJTBなどで日本語ツアーがありましたが、2023年6月時点では未確認。
  • 写真撮影:内部は撮影禁止。
  • 備考:14世紀頃から残っているウェストミンスター宮殿の塔である「ジュエル・タワー」は管轄が違います。詳細な情報はこちらでご確認ください。

※詳細は変更の可能性もあるため、訪問前には公式HPなどの情報をご確認ください

ウェストミンスター宮殿までのアクセス

住所は「London SW1A 0AA」。

ロンドンの中心の方であるウェストミンスター地区に立地し、最寄りの「ウェストミンスター駅」からであれば、直線距離で徒歩1分です(信号や門などがあるので、実際に入場するまでは時間がかかります)。ウェストミンスター駅から出れば、駅を出てすぐ目の前に時計塔の「ビッグ・ベン」が見えます。

ロンドン観光中であれば、近くに立ち寄る機会もあるかと思いますので、せめて外観だけでも楽しみたいところです。

ウェストミンスター宮殿とは?

ウェストミンスター宮殿は「イギリスの国会議事堂として使われている宮殿」です。

中世後期は、王の居城として使われていましたが、イングランド政府樹立後、1295年から初のイングランド議会である模範議会が宮殿内で開催されるようになりました(1529年の大火までは、王の宮殿としても機能)。また、過去には人が集まる地であったことから、商店も出されていた時期もあります。1666年にはホールに48の店舗がありましたが、1780年までにホールから撤去されていきました。

1843年には大火によって宮殿の大半が焼失してしまいますが、「ウェストミンスター・ホール」「ジュエル・タワー」「聖スティーヴン礼拝堂の地下室」「回廊」などは残り、更にゴシック・リヴァイヴァル様式によって再建されることとなり、1847年に貴族院議事堂、1852年に庶民院議事堂が完成しました。

現在は、老朽化やアスベスト問題により、国会議事堂としての機能は移転する方向で合意が進んでいますが、早くても実現は2025年となります。

実際に「ウェストミンスター宮殿」を観光してみた(外観のみで所要時間25分程)

ウェストミンスター宮殿のチケット売り場

今回、外観のみの見学となりましたが、チケット売り場について念のため確認しました。位置が分かりにくいので、見学の際はオンライン予約した方が無難かと思います。

上の写真は、ウェストミンスター宮殿の西側(テムズ川の反対側)の柵にある看板です。入口とチケット売り場は別の場所にあります。

事前に調べた情報では「ジュエル・タワー(JEWEL TOWER)」でチケットを売っているとの事でしたが、上の看板を辿っていくと、ウェストミンスター駅の方に向かうことになりました(近年場所が変わったのかもしれません)。

こちらがチケット売り場と思われる場所。「HOUSE OF PALIMENT(国会議事堂)」の文字も見られます。ただ、私が訪れた際は閉まっていたため、本当に中でウェストミンスター宮殿のチケットを販売しているのかまでは確認できませんでした。ちなみに、Googleマップで場所を表示すると、以下の通りです。

また、ネット情報で確認できた「ジュエル・タワー(JEWEL TOWER)」は、これはこれで見学できる施設であり、一応ウェストミンスター宮殿の一部でもあります。

管轄は、イギリスの史跡巡りで度々見かける「English Heritage」でした(オンライン予約すると10%割引でした)。

ウェストミンスター宮殿の外観

ビッグ・ベン

ウェストミンスター宮殿という名称よりも有名ではないかと思われるのが「ビッグ・ベン」です。

11階建てで、高さは約96メートル。  近年保存工事が行われたためか、宮殿の中でも一際輝いて見えます。

ビッグ・ベンは、1834年の大火災でウェストミンスター宮殿の大部分が焼けてしまった後、1843年から建設が進められました。2012年には、エリザベス女王の在位60周年記念(ダイヤモンド・ジュビリー)に伴い、エリザベス・タワーとも呼ばれるようになり、2017~2022年までは保存工事が行われていました。

こちらは近くにあったウィンストン・チャーチル像と一緒に撮影したもの。「かっこよく見えるかなあ」と思って撮影したのですが、何だか背中の裂け目から何かが出てきそうな像に見えるのは私だけでしょうか?

ビクトリア・タワー

ビッグ・ベンの反対側、南にあるのが「ビクトリア・タワー」です。

ビッグ・ベンほど有名ではないですが、テムズ川対岸からの見ると、ビッグ・ベンと左右対称になるようなシルエットになるよう作られています。また、実はビッグ・ベンよりもやや高いです。

1834年の大火で宮殿の大半が焼失した後の再建時に作られ、元は「キング・タワー」と呼ばれていましたが、1897年頃に「ビクトリア・タワー」に改名されました。

オリバー・クロムウェルの像

オリバー・クロムウェルは、イングランドの政治家で、国王チャールズ1世スコットランドに追放したことで、議会派を勝利に導いた人物です。ただし、護国卿時代には独裁体制を築き上げました。

クロムウェルの評価は、王政復古の後「王殺し」「簒奪者」とされ、その遺体は刑場で絞首刑の後斬首にされ、更に首が四半世紀にわたって晒されました。しかし、18世紀以降はクロムウェルの功績を見直す評価もあり、現在でも優秀な指導者であるか、独裁者であるかの評価が別れています(結局、死後に王政に戻った事から評価しないイギリス国民もいる)。

リチャード1世(獅子心王)騎馬像

リチャード1世11571199年)は、第2代のイングランド王です。生涯の大部分を戦闘の中で過ごし、在位期間10年で、イングランドに滞在したのは僅か6か月。その勇猛さから獅子心王と呼ばれています。

ちなみに、自身の剣を「エクスカリバー」と称していたという逸話があります(アーサー王の剣である「エクスカリバー」の呼称はブリュ物語』が起源で、この作品はリチャード1世の母、アリエノールに献上されていました)

その他の外観

ウェストミンスター宮殿を西側から撮影したもの。ウェストミンスター宮殿は、エリザベス・タワーからビッグ・ベンまで南北に300m程あるためかなり長いです。中には、国会議事堂の他、両院議長の為のアパートとしての機能もあります。こちらは、北東のテムズ川側から撮影したもの。テムズ川に面したスペースに、レストランの様なものがあります。一般の人でも食事できるのかはわかりませんでした。

ウェストミンスター宮殿の内部

ウェストミンスター宮殿の内部については、見学する時間がありませんでした

また、そもそも内部撮影禁止ですので、紹介画像を用意することができません。

どうしても内部画像を確認したい方は、公式のバーチャルツアーをご利用ください(かなり詳細まで内部を見ることができ、英語で解説もあります)。

念のため、見学用に私が調べた情報をまとめておきます。

中央ロビー

その名の通り、貴族院と庶民院の中央に位置するロビーです。入場料が必要なウェストミンスター宮殿ではありますが、ここで一般の人でも議員と面会することが可能だそうです。

シャンデリアは宮殿内でも最大のもので、元々はガスで点火されていたそうです(1880年から電気式)。その他「守護聖人のモザイク」やリチャード1世以降のイングランドとスコットランドの王・女王の像があります。

庶民院(下院)

庶民院は、第二次世界大戦の爆撃の後に再建されました。上下にオフィスのある5階建ての建物として設計され、戦後の予算制約の関係上、シンプルなゴシック様式の部屋として作られました。その為、議場の窓にステンドグラスは無く、壁は無地のオーク材のパネルとなっています。

ちなみに、16世紀半ばまでは庶民院の場所は決まっておらず、時にはウェストミンスター寺院のチャプター・ハウスが利用されていました。また、第二次世界大戦後、再建されるまでは貴族院の部屋が利用されました。

貴族院(上院)

庶民院とうってかわって、ステンドグラスに金と赤で煌びやかな内装なのが貴族院です。ギャラリーの上部分には、マグナ・カルタを封印した16人の男爵と2人の司祭を表す彫像があります。

ちなみに、第二次世界大戦後、庶民院によって貴族院の部屋が利用されていた時期は、貴族院は王室用の部屋を使用していました。

ロイヤルギャラリー

ロイヤル・ギャラリーは、国賓のレセプションや夕食会等の重要な行事で利用されていた部屋です。ロナルド・レーガン大統領や、ビル・クリントン大統領も、ここにきて演説をしたことがあります。

豪華な部屋の壁面には、ダニエル・マクリーズの「ネルソンの死」や「ウェリントンとブルーチャーの会談」という絵画が飾られています。

聖スティーヴン・ホール

聖スティーヴン・ホールは、大火によって焼けてしまった聖スティーヴン礼拝堂の跡地に立っています。

来場者が待ち時間を潰すためのベンチがありますが、その位置には元は聖歌隊席があったのではないかと推定されています。

また、1812年にイギリス首相であるスペンサー・パーシヴァルが暗殺された場所でもあります。スペンサーは、イギリス首相としては歴史上唯一暗殺された人物です。

    ウェストミンスター宮殿の周辺を観光するなら?

    ウェストミンスター地区は、ロンドンの中心地であるため、周囲には観光地が多いです。

    史跡巡り・世界遺産に興味がある方であれば近隣の「ウェストミンスター寺院」と「聖マーガレット教会」は訪れたいところ。どちらもウェストミンスター宮殿とセットで世界遺産に登録されている構成資産です。

    「ウェストミンスター寺院」は「歴代イギリス国王の戴冠式が行われた教会」で、2023年5月6日、国王チャールズ3世の戴冠式もここで行われました。この他にも、王室行事で利用されています。入場料はかかりますが、こちらは日本語オーディオガイドも利用可能ですので、ウェストミンスター宮殿を訪れるなら、是非セットで観光したいところです。

    「聖マーガレット教会」はウェストミンスター寺院と隣り合って立っている教会です。ウェストミンスター寺院が、修道院として使われていた時代、一般人はウェストミンスター寺院への立ち入りが禁止されていたため、地域住民に向けて修道士が建てたのが聖マーガレット教会です。現在も現役の教会で、入場料は無料です(ただし、ウェストミンスター寺院と同じ柵の中にあるので、ウェストミンスター寺院のチケットを持っていた方がスムーズに入れると思います)。

    ちなみに「ウェストミンスター宮殿」「ウェストミンスター寺院」「聖マーガレット教会」は近くにあるため、全て同時に撮影する事も可能です(下の写真)。

    この他にも、北にはゴッホのひまわりでも有名な「ナショナル・ギャラリー」があります。入場料は無料ですので、時間に余裕があれば是非とも訪れたいところです。

    また、西には「バッキンガム宮殿」もあります。午前中に訪問でき、タイミングがあえば無料で衛兵交代式を見る事ができます。また、7~9月頃には内部が一般公開されます。有料ではありますが、限られたシーズンしか見学できないため、やはりタイミングがあえば訪れたいところです。

    更に、日本人にはそれほど知名度が低いと思いますが近くにある「チャーチル博物館」には、第二次大戦中にウィンストン チャーチルが生活し、実際に執務を行っていた執務室があります。有料の博物館ではありますが、近代史好きの方であれば訪れても損はないでしょう(旅行中に知り合った方におすすめされました)。

    8月 19, 2023国内旅行【国内】世界遺産,【国内】宮殿