治験で入所待機になった際の話
だいぶ前ですが、治験に参加した際、入所待機となり、結局投薬を受けずに帰宅となりました。
この記事では治験における「入所待機」について、実際の経験を一部交えて、その詳細を解説します。
「治験に参加する予定がある方」「治験に興味がある方」などの参考になれば嬉しいです。
私が入所待機となった理由
ズバリ、入所待機となった理由は「CREとCKの値が、やや高かったから」です。
初回の検査のCKが314、CREが1.06、入所時のCKが303、CREが1.07と、2度の検査でどちらもやや高い数値となっていました。
この程度の値の場合、参加できるタイプの治験もあるみたいですが(実際、健康診断で再検査を食らう程の値ではない)、私が参加した治験が採用人数の少ない治験であったため、健康診断の値が良い人上位数名が投薬対象となり、私は入所待機となりました。
CKとCREとは?
私は医療関係者ではないので、医学的な判断はできないことを先に断っておきます。あくまで、ネットで検索でてくるレベルで知識を述べます。
CK(クレアチニンキナーゼ)は 男性で59~248U/L、女性で41~153U/Lほどが正常値のようです。
一方、CRE(クレアチニン)は男性で0.60~1.1mg/dlほど、女性0.40~0.9mg/dlほどが正常値らしいのですが、参照情報によってやや異なり、私の1.06、1.07だと正常値をギリギリ超えてしまうというものもありました。
ちなみに、健康なのに超えている原因として考えられるものは、高たんぱくな食事か運動で、とくに運動はちょっとした模様替えで思い家具を動かした程度でも影響してしまうそうです。
実際、私は初回の健康診断前はかなりの15000歩程度の距離を前日に歩いており、2回目は前日にお祭りの片づけを手伝っていたので、それらが影響した可能性が高そうです(ちなみに、この検査のかなり後ですが、別の治験で健康診断を受けた際は、もう値は正常値でした)。
入所待機の報酬は?
正確な金額は治験にも関わる情報なので、念のため伏せますが、概ね相場通りです。
相場が1泊2万円なので、投薬せず2泊で帰宅したため、4万円ほどになります。
薬を飲むリスクや休薬期間無しで相場通りの報酬と考えると、スケジュールが柔軟に組める仕事をしているのであれば、美味しい臨時収入とも言えます(とはいえ、まとまった収入にはなりませんが)。
検査が多い試験ほど報酬が高い?
私は2泊して帰宅となりましたが、短い治験では1泊して翌朝で帰るパターンもあります。
今回の治験は検査が多かったこともあり、投薬が3日目の朝となったため、2泊で4万円ほどの収入となりました。
ただし、検査が多くても入所当日で全て終わってしまう事もあるかとは思います。報酬額については事前検査時に確認できるはずですので、詳細はそのタイミングで確認するといいでしょう。
そもそも、入所待機とは?
そもそもですが、「入所待機とは何か?」を念のため解説しておきます。
入所待機とは、その名の通り「治験で入所はするが、投薬は前提とせずに待機する要員」になります。
なぜ、治験で入所して待機するだけの人が必要かと言えば、入所後の健康診断で体調不良となり、投薬予定だったメンバーに投薬できなくなってしまう事があるからです。
また、稀ではありますが、当日になって細かい説明を聞く中で、結局不参加となる人も僅かながらいます(経験的に10人に1人もいませんが)。そういった事態に備えて、余剰に待機してもらう要因が「入所待機」となります。
入所待機が選ばれるタイミングは治験次第ですが、私の経験では「入所当日の健康診断で、入所待機と投薬要のメンバーを選び(待機せず帰宅のメンバーもいた)、投薬直前までに投薬要メンバーに体調不良者が出たら、入所待機と入れ替える」というパターンがありました。
また、類似したもので「自宅待機」というものもあります。これは、入所日以前に辞退した人をカバーするための要員で、辞退者が出ると繰り上がりで入所するメンバーになります(私も自宅待機でそのまま落ちた経験と、繰り上がりで入所した経験があります)。
入所待機は受けるべきか?
最後に、入所待機についてですが、都合が悪ければ拒否しても大丈夫です(そもそも、治験はどのタイミングでも参加拒否できます)。
ただ、病院に入所までした段階になってしまってから断るのは無駄が多いです。どうしても、入れたい用事ができたなら拒否してもいいですが、投薬せずに1日宿泊するだけで2万円ほどの報酬なので、あえて断るのは非効率化と思います。
万が一の時には、入れ替わりの可能性もありますし、基本的には入所待機は受けておいた方がいいでしょう(そもそも、投薬が恐くなったなどの理由がある場合は別ですが)。
そもそも、合格率を上げるには?
治験は参加すれば投薬に至るわけではありません。
入院を伴う治験の場合、実際に投薬者に選ばれる確率は概ね25~30%ほど。高い案件で40%くらい。病歴や遺伝子型の影響もありますが、多くの場合は健康診断の結果によってふるいにかけられます。
健康診断の合格率上げる方法については、以下の記事にまとめました。興味がある方の参考になれば嬉しいです。