治験の健康診断に合格する方法をできるだけ上げる方法を調べてみた
2021年に一度参加した治験。誘惑を断ちながら勉強でき、しかもお金が貰えて社会貢献にもなるというメリットから、再度参加しようと事前検査を何度か受けていたのですが、2回連続して健康診断で落ちました。
そこで、この記事では「治験に合格する確率を上げる方法」について、今後のために調査を行い、結果をまとめたいと思います。
この記事では、健康な人向けの入院が必要な治験について情報をまとめています。
【前提】合格率は25~40%程度。健康でも不合格のこともある
まず、治験は「頑張れば合格できる」ものではありません。
合格率は25~40%程度ですし、健康であっても遺伝子型の関係で不合格になることもあります。
合格率は案件によって変わりますが、体感的には健康診断を受けた内の30%程が投薬対象になる案件が多い印象です。
ただし、以下のような方法で、少しでも効率的に治験に参加することは可能です。
- 健康診断の数値を良くすることで、合格率を上げる
- できるだけ短いスパンで申し込みをする(休薬期間はもちろん申し込み不可です)
- 多くのサイトに登録して、自分に合った治験の情報を入手する
私の場合「健康診断の数値を良くする」を実践するようになってから、最低でも「待機者(投薬者の予備)」以上の結果は出せるようになりました(投薬率は50%程)。
この記事では、少しでも効率的に治験に参加する方法について、まとめていきたいと思います。
健康診断は複数回ある
最終的な治験の合格率は25~40%とのことですが、健康診断は複数回あります。
入院タイプの場合で多いパターンは、事前の検査で1回目、更に入院日と翌朝に検査し、最終的な合格者を決定します。
この他、事前検査が2回のパターン、事前検査で再検査を求められるパターンなどもあります。
いずれにせよ、最初の事前検査だけでなく、治験の期間内全体を通して、健康に注意した生活が重要になります。
【最重要】参加条件のあった治験に参加する
これは当たり前ですが、「参加条件」を突破しておかないと、当然不合格になります。
これについては、「募集対象」など項目で条件が記載されていますので、まずは申し込み時点で確実に確認しておきましょう。
条件にはBMI、休薬期間、年齢、性別、病歴、献血などが書かれています。自分の条件に合った治験を探しましょう。
当り前ですが虚偽の申請は厳禁です。海外ですが、治験期間中に無断で薬を使用した為に死亡した症例もあります。
実は「募集対象」の条件よりも、詳細な条件がある
治験の健康診断に参加された経験のある方なら知っていると思いますが、健康診断当日に配布される資料には「募集対象」に記載されている条件よりも、詳細な基準が記載されています。
この中には「過去に○○の治験をやったことがある人は不可」などの条件が入っていることがありますので、自分が過去にどういった治験や病気を患っているかは、できるだけ具体的に情報をまとめておきましょう。
こうすることによって、もしも自分が不適合の場合「事前検査→不合格」までのタイムラグを減らし、申し込みの周期を短くすることができます。
【確率向上】試験前の生活・準備について
治験の合格率を上げる方法については、以下の動画にまとまっています(治験参加前に、この動画のURLが送付されてくることがけっこうあります。見て損は無いです)。
血液検査のデータをよくする方法
動画でも「合否を決める最大の要素」と紹介されている血液検査。このデータを少しでも良くするための方法をまとめます。
データを良くする食事
箇条書きでまとめると、以下の通りです(あくまで基本ですので、病院から指示がある場合は、その指示が優先されます)。
- 最低1週間前から食事を変える
- 「脂」「塩分」「甘いもの」は控える
- 毎日3食で、腹八分目におさえる
- 和食中心で大豆製品・海藻・キノコ・そばなどを積極的に食べる(基本はバランスを心掛ける)
- 肉は脂身の少ないものを中心にする(最低限の脂は必要)
- 水分は日ごろから1.0~1.5Lを目安にする(当日は午前に検査の場合0.5~1.0L)
ちなみに「普段料理していないので、和食は作れない!」という人に向けて、実際に治験の病院でオススメされていたのは「幕の内弁当」や「鮭弁当」でした。先に紹介した動画では「コンビニ弁当はNG!」との事でしたが、しっかり内容を選べば、必ずしも悪いとは言えないとの事でした。
また、水分の補給は食事と並んで重要な要素になります。とくに水分については指示を出さない病院も多い印象ですが、健康診断の当日に水分摂取をしなかったとき、私はキッチリ不合格をくらってます。指示をくれる病院の場合「健康診断までに、0.5~1.0L摂取」が多いですので「午前の健康診断で水分の指示が無い=当日は朝から診断までに0.5~1.0L水を摂取」と考えた方がよさそうです。ただし、飲み過ぎや一気飲みは悪い影響がでるので厳禁です。
過多で問題になりやすい脂質ですが、脂質の摂取が少なすぎるのも問題になります。これは検査の中に空腹時に悪化する数値があり、そのパラメータが脂質が足りないと悪化する為です。健康診断前日であっても、健康的な範囲で脂質を摂取した方が合格率は高くなります。
たまに「サプリで体調を整える」などの情報もネットで見ますが、絶対にやめておきましょう。それで合格できる可能性も無いとは言いませんが、基本的には「偶然」と考えた方が良いですし、サプリは基本的に禁止されているので、副作用が出た挙句、その際の保証も出なくなる可能性が高いです。
健康診断前日・当日の食事について
先に「血液検査のデータをよくする食事」についてまとめましたが、健康診断の前日と当日については、病院側から指示がでていることが多く、それを優先することになります。とくに、当日は食事抜き(水のみ)ということもありますので、その場合はうっかり朝食を食べないように注意しましょう。
健康診断前日・当日の食事については、治験によって指示が様々です。「何時頃にどのような食事を取ったか?」によって、数値は大きく変動してしまうため、この点については厳守するようにしましょう。
食事については、メールなどで事前に情報を貰えますが、たまに不明確な指示が出ることもあります。不明点があった場合や、指定時間の幅が広い場合、より具体的な情報を貰っておくと合格率を上げることができます。
飲酒・喫煙・カフェイン・グレープフルーツ・セントジョーンズワートなど
「摂取してはいけない飲食物」については病院から内容と期間の指示がありますので、それに従いましょう。またカフェインについては、お茶はもちろん、チョコレートやコーラなどにも含まれていますので注意しましょう。
運動はとくに1週間前からは注意する
筋肉に負担をかけてしまうと、クレアチンキナーゼ(CK)という数値に影響が出ます。運動による影響は、食事よりも明確に数値に出ますので、誤魔化しがききません。平常値に戻るまで数日~1週間ほどかかると言われていますので、最低でも1週間前からは運動に注意しましょう。もちろん、病院から指定があれば、その期間は全て運動禁止です。
運動をしていないつもりでも、「長時間散歩していた」「大掃除をしていた」なども筋肉に負担をかけてしまうことがありますので、スポーツだけでなく、私生活・仕事についても注意が必要です。
更に、この値は運動による疲労だけでなく、筋肉の損傷でも上がります。例えば、「足を捻った」「足を何かに強くぶつけた」場合も、数値に現れてしまう可能性があります。普段異常に、怪我には注意して行動しましょう。
ただし、30分程度の軽いウォーキングについては、脂質項目の数値改善に効果があると治験の病院でうかがいました。普段あまり歩かないような人は、意識的に歩く時間を取った方が良いでしょう。
寝不足を避ける
血圧の数値が寝不足によって高めに出ることがあるため、寝不足も避けておきましょう。
治験に向かうため、当日は5時頃に起床せざるを得ない事もあります。計画的な睡眠がとれるよう、事前に注意しておきましょう。
ちなみに、病院で「23時を就寝時刻として逆算し、夕食は21時ギリギリに完食すれば、良い数値を出しやすいという」話を聞いた事があります。案件によって時間帯は変化すると思いますが、概ねその通りのスケジュールで行動すれば、合格率は高くできると思います。
体重の増減について
事前に申請した体重から大幅な増減は厳禁です。指示がある場合「2kg以上の増減は不合格とする」というパターンが多い為、とくに指示が無くても「申請した体重から、増減は2kg以内」にしましょう。
体重をブレさせない為に
ちなみに、当日は「朝食抜きで、水分0.5~1L」といった具合に、食事の指示が出ます。ですので健康診断当日の指示通りにの状態で体重を計測し、その結果で申請しておくとブレが小さくできます。
また、計測の際は「服は私服のままで計測して、1kg減らす」というパターンが多いかと思います。この点についても健康診断当日と同様の服装で計測しつつ、1kg減らすとブレが小さくなるかと思います。
忘れ物をしない
当り前ですが、当日の持ち物の忘れ物はしないよう、前日にチェックしておきましょう。
基本的に健康保険証は必須です。これは、治験そのものでは利用しない可能性が高いですが、万が一強い副作用が出た場合に必要性が出てくることがあるからです。
その他、身分証明書や印鑑、振り込み用の銀行の情報が必要になることもあります。新型コロナの影響で直近の体温の測定結果などの提出が求められる場合もあります(2022年まで経験がありましたが、2023年からは体温の提出を求められる案件は確認していません)。
当日は「病歴」「以前に参加した治験」についてのデータをまとめておく
結構忘れがちなのが「病歴」や「以前に参加した治験(事前検査含む)」のデータ。最近は新型コロナのワクチンの接種日や感染状況などの情報も求められます。毎回、健康診断の問診票などでこれを記載することになるので、準備しておきましょう。
治験については、大雑把に記載すれば病院側が調べてくれることもありますが、参加条件に不一致なら、その場でわかった方が直ぐに次の治験に切り替えられます。健康診断の結果は、半月程度待つこともざらなので、早めの判断ができた方が回転率が向上します。
以下の内容については「病歴」「以前に参加した治験(事前検査含む)」について調べておくといいでしょう。
- 対象の時期(できれば「最終投薬日と退院日」「何泊を何回したか」など)
- 対象の病院
- 対象の薬
できるだけ協力的な姿勢でのぞむ
治験では入院が必要になることもありますし、長期の入院ともなれば集団行動が求められます。また、実際の治験では分単位で採血や投薬が行われることがあるため、「協力的に対応してくれるか?」は、病院側にとって重要な要素になります。
ですので健康診断当日の態度はもちろん、時間厳守や連絡を怠らない事は合格にも関わってくることがあります。
更に「全員基準値を満たすなら、点数が高い人を採用」と考えると、挨拶や愛想の良さなども関わってくる可能性はあり得ます。社会人として常識的な範囲でOKですが、お互いに気持ちよく過ごせるように振舞いましょう。
その他、忘れやすいポイントで健康診断の数日前頃や健康診断後に「参加意思の確認」などの連絡が求められることがあります。この連絡については忘れずに確実に対応するようにしましょう(昔、忘れたけど予備で合格できたことはありましたが……)。
【裏技】補欠になったら「参加意思確認日」や「試験前日」は注意
治験では欠員が出た場合に備えた「待機者」に選ばれることがあります。
これが結構狙い目で、「参加意思の確認日」や「入院前日・当日」などのタイミングで入れ替わりになる可能性が結構あります。
私が待機者に選ばれた際は、「参加意思の確認日」や「入院前日・当日」のタイミングで4回中3回連絡が来ました。残念ながら、内2回は先着順で負けましたが、1回は即電話対応して参加を勝ち取りました。
もしも待機者になった場合は「合格者が辞退しそうなタイミング」は、すぐに電話に出られるよう身構えておきましょう。
【裏技】「なぜ落ちたのか?」は今後の為に重要
病院によってですが「なぜ事前検査で落ちたのか?」を公表してくれることがあります。
これはかなり有益な情報で「自分が何かの数値を改善する必要があるのか?」「単純に遺伝子型などのやむを得ない条件か?」といったことがわかり、今後の対策を打ちやすくなります。試験に落ちた際に、電話などで連絡が来たら「不合格になった理由は何か?」を聞いておくといいでしょう。
また、試験結果を公表してくれる病院を優先して選択するというのも一つの手です。Googleマップの口コミで、病院が結果を公表してくれるか書かれていることがあるので、それが参考になることもあります(もちろん、病院の方針変更や治験によって変化する可能性はあります)。
【効率化】できるだけ多くの場所に登録しておく
当り前ですが、目的に合う案件を探すなら複数のサイトに登録しておいた方がいいでしょう(PR)。
長期の入院タイプの案件であれば、「JCVN治験ボランティア」「コーメディカルクラブ」「治験ジャパン」「治験ネット」あたりに登録してあると効果的です。それぞれ被っていると思われる案件(募集時期や内容的に)もありますが、「○○では募集してたけど、××では見かけない案件」もありますので、やはり効率的に治験を探すなら複数の登録がおすすめです。
またサイトによって「サイトの方が情報が早い」パターンと「メールの方が情報が早い」パターンがあります。「ニューイング」については、私は主にメール配信を活用するようにしています。
その他、「SOUKENボランティア機構」「生活向上WEB」は入院しない案件が充実している印象です。化粧品、日焼け止め、食品、パッチテスト、健康器具のテストなど「入院は怖い」という人に利用しやすい案件なら、見つけやすいサイトだと思います。
【実体験】私が治験しながら勉強した記録
私が実際に治験で入院しながら勉強した時の体験については、以下の記事にまとめてあります。勉強や趣味に活用しながら収入を得たい方など、参考にしていただければ幸いです。