「テクノロジア魔法学校」のオープンキャンパスをウェブデザイン素人の大人が体験してみた結果
本記事では「ウェブデザイン技能検定2級の学習もかねて、大人がテクノロジア魔法学校のオープンキャンパスを体験した結果」を報告します。

結論。テクノロジア魔法学校のオープンキャンパスを体験した結果
- 想像以上にゲーム感覚で学べる
- 小学生でも学べると思う(日本語の理解のために保護者が必要)
- 保護者が機械音痴でも一緒に学べる
- 大人は向き・不向きがあると思う
- ウェブデザイン技能検定2級の勉強には役立たない
- 大学の授業より優秀なのでは?
前提
テクノロジア魔法学校とは
「テクノロジア魔法学校」とは、ディズニーの世界観を楽しみながら、プログラミングやウェブデザインについて学べるオンライン学習教材です。
対象年齢は12歳以上(12歳未満は保護者のサポートが推奨されています)。「大人から子供まですべての人に贈る」とのことで、大人でも学習教材として利用できるように作られています。
『「3秒ステップ・バイ・ステップ式™️」の対話型オンライン学習システムMOZER®』というものを利用しているため、従来の書籍や動画の学習方法に比べて、集中力と深い理解を得られるため、学習速度が5倍*1 になるそうです。
*1:Life is Tech!2014-2017春・夏・冬キャンプでの1,000人超への現場導入の成果実績
テーマは「メディアアート」「ゲーム制作」「Webデザイン」の3種類があり、テーマを通して学習できる内容は以下のとおりです。
- JavaScript
- HTML/CSS
- Processing
- Shader
オープンキャンパスについて
度々開催されるようですが、テクノロジア魔法学校では、無料で内容が体験できる「オープンキャンパス」が行われています。
オープンキャンパスでは1章の一部が利用できます。内容としては「世界観」と「序盤の学習内容」に触れることができるため「どんな感じで学習するのか?」「教材の雰囲気はどんな感じか?」を実際に体験することができます。
また、最後までクリアするとクーポンが貰えることがある(2019年5月時点だと5,000円引きでした)ため、「実際に教材を購入するか迷っている」という人は、オープンキャンパスを利用してからの方がいいでしょう。
私のオープンキャンパス体験時の基礎知識と体験目的
さて、私のオープンキャンパス体験時の状況を念のため。
- 「HTML」「CSS」「JavaScript」は知識としてはちょっと知っている(ウェブデザイン技能検定2級の勉強中)
- 知識としては知っているが、実際に記述した経験はほぼなし
- 今回の体験目的は「実際に記述することを通して学習する」ことと「体系的な知識の習得」
テクノロジア魔法学校のオープンキャンパスの感想
想像以上にゲーム的だった
てっきり「ディズニー素材を使ってゲーム制作やウェブデザインをしよう!」程度の内容かと思ったら、冒頭から世界観が語られたり、キャラクターの会話が入ったり、ムービーが入ったりと想像以上にゲーム的な内容になっていました。
「学習教材にゲーム・ディズニーの要素を足した」というよりも、「ゲームとしてそのまま使えそうな世界観で、学習もしっかりできる」といった方が適切かと思います。

オープンキャンパスで学習できる内容は「基本操作」「HTML/CSS」「JavaScript」
オープンキャンパスで学習できる内容は、マウスやキーボードなどの基本操作から始まり、HTML/CSS、JavaScriptとなります。
ProcessingやShaderについては、オープンキャンパスの学習内容では体験できませんので、あくまで「どんな世界観か」「どんな学習内容・学習方法か」を体感するにとどまります。
内容は小学校低学年からでも学べそう(日本語理解のために保護者が必要)
学習の内容は「マウスやキーボードの操作」から始まりました(スキップ可能です)。基本的なPCの操作に慣れていない子供でも、本当に基礎の基礎から学習をすすめることができるはずです。
また「子供に勉強させたいが、自分が全くの機械音痴」という大人でも、子供と一緒に取り組めば内容を理解できるため、サポートすることが可能な印象でした。アカウントのセーブデータが1つだけなので、子供が一人で進めてしまうと、大人が理解できなくなる可能性は大いにありますが…。
雰囲気は学習よりもゲーム寄りであるため「子供にプログラミングを勉強してほしい」という親には向いているかと思います。

大人の学習には向き・不向きがある(あえておすすめはしない)
ゲームの雰囲気が強いため「さっさとガッツリ学習したい」大人には向いていないかと思います。とくに、最近は無料~月額1,000円程度でプログラミングなどを学習できるサイトも多いので、あえて1年で約13万円をかけて利用する必要性は高くはないのではないかと思いました。
一方「気楽に入門したい」「無料の学習サイトで挫折した」「ディズニーが好き」という大人であれば向いているかと思います。13万円というのはけっして安くはありませんが「習い事の月謝」としてはそれほど高くもない価格です。
学習に何を利用するかは好みの問題もありますので、無料~月額1,000円程度のサイトで学習してみて、挫折したら「テクノロジア魔法学校」という選択肢を考えてみる感じがいいかと思います。

ウェブデザイン技能検定2級の勉強には、ほぼ役に立たない
オープンキャンパスだけでは、ウェブデザイン技能検定級2級の勉強にはほぼ役立ちません。
オープンキャンパスの内容ではかなり基礎の内容(マウスやキーボードの操作)から学習が始まるため、半分程度は大人にとってはほとんど学習になりません(スキップで飛ばせます。私は遊びましたが)。
後半でHTMLやJavaScriptの学習ができますが「まずは動かして、楽しみながら理解すること」が重視されているため、体系的な知識として学ぶということはできませんし、ウェブデザイン技能検定2級レベルからすると、内容も簡単です(ellipseはウェブデザイン技能検定2級で見た覚えがありませんが)。
ですので、ウェブデザイン技能検定の勉強としては「オープンキャンパスだけでは、知識的にも技術的にも利用できない」という結論です。
強いていえば、ひねくれた大人として、私は指示と違う内容を記述して遊んでいましたので、その分で勉強ができました。また、コーディングを実際に行う経験ほぼゼロだったので、「何かやった気分」にはなれました。
大学の授業より良いのでは…
オープンキャンパスは、第1章の一部で終了します。大学のオープンキャンパスと同様(?)、あまり技術的なところは突っ込まない内容です。
体験した時間は2時間程度。スキップできるところを飛ばさなかったり、わざと「表示上不正解だけど、正解の内容を記述してやる!」といった遊びをしたり、途中でラーメンを食べていたため、大人一人で体験した割にはだいぶ時間がかかりました。
第1章の一部を遊んだだけでは「内容が基礎的すぎる」といった印象ですが、教材は「基礎編40時間、応用編60時間」を想定して作成されているため、これを全部やれば「大学の授業よりも圧倒的に技術力が身につくのでは?」という結論です。大学の研究室なら、もっとハイレベルな内容を学べるかと思いますが、少なくとも、自分が大学で受けた「ウェブデザインの授業」よりは、そうとう上の技術力がつくでしょう。
大学レベルの学習を中学生以下でもできると考えると、子供向けの教材としてはかなり優秀ではないかと感じました。
