TACの「情報処理講座アフター6個別相談会」でプロジェクトマネージャ試験について聞いてきた
先日、プロジェクトマネージャ試験に備えて、TACの水道橋校で開催されていた「情報処理講座アフター6個別相談会」を受講してきました。
この記事では、プロジェクトマネージャ未経験の私が、プロジェクトマネージャ試験の対策の一環として、相談会で確認できたしてきた内容を中心にまとめたいと思います。
前提:参加の動機
本編と関係ない個人的問題なので、予備飛ばしてOKです。
似た境遇の方の参考までに記載しております…。
念のため、なぜわざわざ個別相談会の会場に足を運んだのか?について記載しておきます。
今回、プロジェクトマネージャ試験を受験するにあたり、私には2点、不安な要素がありました。
- プロジェクトマネージャの経験がない
(まとなプロジェクト参加経験もない) - 高度情報処理技術者試験で、論文試験に挑戦するのは初めて
結果的に「初心者がプロジェクトマネージャ試験に合格するには、何時間程度の勉強が必要で、どんな試験対策が論文試験に有効であるか?」を確認するのが主な目的で、相談会に参加しました。
あたりまえですが、相談会に参加しなくても、ネット上で「初心が合格した勉強方法」や「論文対策はこう行う」という情報はいくつも確認できます。とくに論文対策については書籍も多く出ているので、ある程度は情報を収集することはできます(実際、私も多少は情報を集めてありました)。
その上で、多くの生徒を見てきた予備校の視点から、これらの情報の妥当性を検証したり、平均的なプロマネ未経験者の勉強時間・勉強方法を確認できるところが、予備校で相談することの利点です(難関といわれる試験では、こういう事前調査を私はよく行います)。
わざわざ水道橋まで行くのにはけっこうなお金がかかりましたが(たぶん交通費1,000円程度)それでも参加する価値はあったかと思います。
実際に参加した内容
相談会は、事前申し込み不要で、該当の時間帯に現地に足を運べばOKでした。
私は相談会の開始時間よりだいぶ早く現地に到着。ちょっと校舎まで迷いましたが、1番乗りで会場に入りました(ちなみに、後から入ってきた人もプロジェクトマネージャ試験目当てでしたので、説明待ちにならず済みました)。
ちなみにTACでセミナーや相談会に参加するのは、今年は2度目。前回はネットワークスペシャリスト試験に関する情報目当てで渋谷校に足を運びました。
後述しますが、ネットでもセミナーの内容はある程度把握できます。ネットで相談はできませんが、今回のプロジェクトマネージャ試験がうまくいった場合、今後は直接足を運ぶ回数は減るかと思います(たぶん年1くらいで試験の分析資料もらいに行きます)。
勉強時間について
まず気になったのは勉強時間。ネット上では経験者で50時間前後で攻略している人のブログがいくつか確認できる一方、初心者で300時間以上かけている人の情報も見られます。
また、私が勉強を通して知り合った人は、論文のある高度情報処理技術者試験については、経験則として最低ラインが110時間程度と言っていました(あくまで業界経験がそこそこ長い人の経験則ですが)。
そこで自分のように
- プロジェクトマネージャの経験なし
- それどころか、まともなプロジェクトの参加経験なし
- 午前Iについては免除されている
という人の場合、予備校を利用している人でどの程度の勉強時間が標準なのかを確認してみました(こういう細かい条件付けをしたかったので、予備校に足を運びました)。
実は、こういう「○○時間」という明確な数値は答えてもらえないのでは?(不合格の時いいわけが難しいので)と思っていたのですが、ある程度の幅を持たせつつ、ズバリ回答を頂きました。
回答内容については、勝手に私のブログに記載するとまずいと思いますので、直接な数値は省きますが、以下のような数値となっていました。
- 月の残業20時間程度の社会人なら、頑張れば2カ月未満で捻出できる時間
- 過去のパンフレットに書いてあった時間の上限よりは短く、下限よりは長い(今回受け取った最新のパンフレットは、若干薄くなっていて勉強時間の目安が消えていました)
午後Iと午後IIの難易度は?
これもネットで検索すれば多くの人の意見がわかりますが、教える側として実際に受講生がどのような状況なのかが気になり伺いました。
回答としてはやはり「午後IIの論文試験の方が難易度が高い」とのこと。もちろん、個人差はあるかと思いますが、論文試験初心者では明確にこの傾向があるようです。
また、これも予想通りではありましたが「午後I対策で身に着けた知識も、午後IIに活かせる」ので、論文構成の学習としての午後II、知識学習としての午後Iといった形で、うまくバランスをとりつつ学習を進めていった方がよさそうです。
論文試験の対策について
- 論文の書き写しを行う
- 論文ネタを複数作成し、本番の出題される内容に対応できるようにしておく
論文対策についての基礎は、やはり王道のこのパターンです。
相談会では、これらを掘り下げて「論文で書き写しを行う際の注意点」や「何本くらい論文ネタを作っておいた方がいいか?」などについても確認できました。
また、これらの王道2種類以外に、補足的にやるべきこと(例えば、最新技術を論文ネタに盛り込むための学習など)について、どの程度のことを時間が許す限り行うべきかも確認がとれました。
更に詳細な対策方法については、後述する参加特典で受け取った資料で、傾向分析と一緒に記載があります。この冊子には午前II、午後Iについても対策の方針が記載されていますので、実際に予備校を利用しない人でも有効に利用できます(ネットワークスペシャリスト試験では、方針だけ参考にさせていただきました)。
ちなみに、勉強仲間からも聞いていた話ではありますが、論文試験は文字を書くために手を酷使しますので、その点も注意が必要とのことでした。
腱鞘炎になりやすく、普段のキーボードの使い方も若干普通のタイピングから変えている私としては、論文演習で疲れた手を休ませる時間で知識を習得する流れになりそうです。
講座についての解説
当然と言えば当然ですが、予備校としての相談会なので、講座の内容についても一通り説明がありました(受講予定だったので、これも有意義といえば有意義ですが)。
私の場合だと、午前Iはほぼ免除確定(まだネットワークスペシャリスト試験の結果が出ていませんが)なので、午前Iを免除できるコースとなります。
午前Iを免除する場合、選択できるコースは以下の通りです
- 動画講義をWebで見られるコース(本科生(午前I試験免除)Web通信講座)
料金:46,000円 - 動画講義をDVDで見られるコース(本科生(午前I試験免除)DVD通信講座)
料金:52,000円 - 動画講義なしのコース(チャレンジパック)
料金:41,000円
大きく分けると「講義動画あり版」と「講義動画なし版」の2種類。正確には付属する教材が若干変わるようですが、基本的には講義動画のあり・なしに応じた変更のようです。
また、「講義動画あり版(正確には本科生(午前I試験免除))」の場合はDVDとWebの2種類があり、Web版は料金が安い代わりに動画講義は期間内(2020年4月末)で終了。DVD版は料金が6,000円ほど高い代わりに、来年の保険になるとのこと。状況に合わせて選択を最適化すると良いでしょう。
参加者の特典
今回も、想定通り(半分これが目的)参加者得点を頂いてきました。
主な内容は以下の通りです。
- 平成31年度 春期試験の本試験分析資料 ← 重要だけど、前回のセミナーでもらってる
- 令和元年度 秋期試験の本試験分析資料
- 令和元年度 秋期試験の本試験解答例
- 情報処理技術者試験の講座パンフレット
- TAC NEWS(TACで発行しているインタビュー記事などの冊子)
- 入会金免除券 ← ここも個人的に重要
- その他割引キャンペーン、講座申込案内などのチラシ
ちなみに、入会金免除券については、受け取った日付の印鑑から3カ月以内に利用しなければならないという期限がありますが、期限を延長する裏技についても教えていただきました(これ知ってたら前回受け取ったのを流用してた…)。
相談会に足を運ぶのが難しい場合の代用
ここまでで実際に参加した際の内容上記の通りですが、念のため補足。
相談や質問はできませんが、TACではセミナー動画のアップロードが行われています。
定期的に古い動画が消されているようですので(前に見たネスペ用の動画が2019年11月17日時点ではなくなってる)、何でも見られるわけではありませんが、セミナー開催からおおむね10日~2週間程度で、内容のダイジェスト版がアップロードされているようです。
試験対策の方針などが確認できますので、予備校に通わない場合も学習方針を立てる上で有益です。近くにセミナーを開いている会場がない場合、利用を検討してみてもいいでしょう。
備考:なんでTACの講座を選んだのか
そもそも論として、プロマネ試験を受けるにあたり私が講座の利用を選んだのは「論文試験初挑戦+できるだけ合格率を高めておきたい+勉強の効率を上げたい(コスパの問題)」というのものですが、そのうえで「なんでTACの講座を利用するという考えに至ったのか」を補足。
プロジェクトマネージャ試験については、TAC以外にも対策講座があります。「iTEC」のプロジェクトマネージャ試験の対策講座です。
iTECとTACの講座では、どちらが優れているとまでは言い切れませんが、今回TACの方を受講しようと考えた理由は以下の通り。
- TACの方が受講料が安い(受講内容によってはiTECの方が安いです)
- 万が一再受験になった場合、TACだと50%OFFの制度があり、その際はより安い「講義動画なし」版を選択できる
- iTECの書籍の教材は、気になれば購入できる(TACは非売品あり。ようするに、教材マニアの欲求です)
- TACの論文添削である「ツーウェイ添削」が気になった(これも教材マニアの欲)
- 模擬試験の時期がTACの方が少し遅い(短期合格狙いなので重要)
料金については、サービス内容が違うため簡単な比較はできませんが、午前Iを免除した場合はTACの方が安いです。その差額は7,350円(2019年11月17日時点)。2020年春期試験向けの講座については、iTECの早割は5,000円引きだったので、早割を使ってもTACの方が安いことになります(そもそも早割は既に終了しましたが)。
また、万が一不合格になってしまった場合、TACの方は50%OFFで再受講可能であり、その内容も同一講座であれば他のプランが利用できるので「講義動画なし」のものに切り替えて、更に安くすることが可能です(利用するかどうかは、自分の実力次第で判断しますが…)。
そして個人的に一番のポイントは教材。iTECの教材はその気になれば購入できる市販の書籍になっています。一方、TACは非売品があるため、購入は不可。TACとiTECの両方を利用するかはともかく、比較できる環境は残しておきたいと思いました(教材マニアとしてなので、他人にはあえておすすめしない理由です)。
教材については、論文添削の「ツーウェイ添削」も気になりました。これは一度添削された論文を、もう一度修正して提出し、再度添削してもらえるという制度です。その分、論文専用の対策の回数はiTECより減りますが、果たして修正して再提出というのがどの程度効果があるものか、それを体験してみたいと思いました。