【体験記】サービス接遇検定2級に合格した際の勉強時間・勉強方法・教材について
2021年11月7日、サービス接遇検定2級を受験し、無事合格しました。
この記事では、以下についてまとめたいと思います。
- サービス接遇検定2級に合格するまでにかかった勉強時間
- サービス接遇検定2級に挑んだ際の勉強方法・参考書
- サービス接遇検定2級の概要
サービス接遇検定2級、合格体験記のまとめ
- 勉強時間は3時間55分。
- 合格だけなら、問題集だけでも簡単
- やはりビジネス系検定は、合格だけではあまり意味が無いように感じた
受験前のスペック
私の勉強開始前のスペック(経歴)は以下の通りです。
- 2008~11年度:大学でIT関連を学習。アルバイトはスーパーで1年、大学の実験補助で1年。
- 2016年2月~2021年7月:卒業後、4年弱別業界で仕事し、結局、IT業界に就職。内容はネットワークの保守・運用
- 2021年8月:ニート(次の仕事に向けて勉強中ではある)
- 関連しそうな資格で持っているのは、ビジネス能力検定2級(2017年合格)、ビジネス実務マナー検定2級(2021年合格)
「サービス接遇」という意味合いでは、スーパーで働いていた時の経験以外はあまりそれらしい仕事をしてはいませんでした。
ただ、類似の資格であるビジネス実務マナー検定2級を6月に受験したばかりだったので、試験の内容は想像しやすい状態でした。
サービス接遇検定2級合格までの勉強時間は、3時間55分
勉強時間は3時間55分になりました(Studyplusで計測)。
勉強期間は11月3日~11月7日の5日間です。
同じビジネス系検定のビジネス実務マナー技能検定2級を受験したときは、勉強時間が2時間38分だったので、今回も5時間未満で十分だろうと判断しました。
また、実際に問題集を1周した時点でほとんどの問題が正解だったことからも、短時間で十分合格可能だと判断しました。
サービス接遇検定2級で実際に利用した教材
サービス接遇検定2級講座 – オンスク.JP
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今回は、オンスクの「サービス接遇検定2級講座」を利用しました(プランは「ウケホーダイ」の「スタンダード」)。
オンスクを教材として利用した理由は、以下の通りです。
- オンスクの1カ月分の料金で、色々資格を取ってみたかったから
- そもそもオンスクがどのくらい使いやすいか? 試してみたかったから
最大の理由は「オンスクを使って1カ月で資格を色々取ってみよう」というもの。
オンスクの講座には興味があったのですが、折角なら1ヶ月の料金でどこまで資格をとれるか試してみたいと思いました(1ヶ月の料金で6種受験しました)。
オンスクのサービス接遇検定2級講座の感想
実際にオンスクの講座を利用した感想をまとめると、以下のようになります。
- 合格には十分対応できる(ただし、そもそも資格が簡単)
- 問題演習が記述問題に対して弱い(ただし、そもそも常識である程度解ける)
- 解説の詳細さにはややばらつきがある
- 講義動画を見た方が確実だが、問題演習だけでも十分
当たり前ですが、合格には十分な内容になっています。
問題演習は過去問から作られているため、本番同等の水準にはなっています。過去問の類似問題も数問であれば期待できるため、問題集をやり込めば合格に必要な水準には達すると思います。
ただ、問題集が記述問題を想定した構成にはなっていません。講義の方も記述問題に対して深堀りしていないため、記述問題については出題傾向がわからず、本番で何を求められているのかわからなくなる可能性が高いと思います。その為、ある程度は問題を捨てる覚悟での受験が必要です。
後述しますが、試験は「理論」と「実技」に別れ、双方で60%の正解率が必要です。しかし、記述問題は全て「実技」となるため「記述問題に弱くなる」というのは、「学習のバランスが悪くなる」ことに直結し、得策ではありません。
また、問題の解説については詳細さにばらつきがあります。そのため、問題によっては「正解以外の選択肢の内容がよくわからない」ということもありました。難易度が簡単なので解説なしでも概ね対処可能ですが、このあたりは改善して欲しいところです。
総合的に考えると「サービス接遇検定2級の合格を優先する」のであれば、公式の問題集を1冊買った方が安心といった感じでした(ほぼ講座料金と同じで買えます)。
ただ、そもそも難しい試験ではないため「他の試験も含めて安くおさえたいのであれば、オンスクの講座も利用価値がある」といった感じです。
サービス接遇検定2級の勉強方法
ひたすら問題演習だけ行いました。
これは、公式問題集を買っても同じ方針でやるつもりでした。
講義動画もありましたが、難易度が簡単であると判断し、講義動画は見ずに問題演習のみです。
具体的な流れとしては、以下のシンプルな流れです。
- 最初に全ての問題を1周行う
- 1周目で間違えた問題と、危なかった問題を繰り返す
難易度が簡単であるため、この方法で十分合格可能でした。
ただ、オンスクの問題集では記述問題に対応していなかったため、正直本番の記述問題は勉強なしで挑んだような状況です。やはり安全を狙うなら、公式問題集の方が良いかと思います。
試験当日
試験前(「きもの文化検定」→「アロマテラピー検定」→会場着)
試験会場は横浜。ビジネス実務マナー検定2級で利用した会場の直ぐ近くの建物でした。
試験日は「きもの文化検定」と「アロマテラピー検定」にも被っていたため、ギリギリで会場に到着。
会場が地下で電波がつながらなかったため、オンスクでの勉強もできず、当日はほとんど準備無しで本番となりました。
14:50~16:40頃 試験前の解説~試験本番~終了
だいたいビジネス系検定で共通かと思いますが、試験前に10分ほど試験に関する注意があります。
試験時間は14:50~16:40となっていますが、その内注意が10分なので、実際には少し短い感じです。
とはいえ、試験時間が100分のところ、私は見直し含めて30分で受験終了となり、退出可能になるまで仮眠をとって待ちました。
試験の結果(点数)
無事合格はできたのですが、正確な点数は公表されませんでした。ただ、試験終了後に模範解答が一定期間掲載されていますので、それを基準に採点はできます。
私の自己採点では、選択問題は20問中18問正解で、正解率90%でした。
一方、記述問題は、4問中で2問が概ね正解。1問がたぶん半分程度正解。最後の1問が不正解(根本的に勘違いしていた)という感じです。ただ、採点基準が曖昧なので、記述問題については何点取れたか判断が難しいところです。
そもそもサービス接遇検定とは?
最後に「サービス接遇検定」について、概要をまとめておきます。実際に受験する際は、公式で最新情報の確認をお願いします。
サービス接遇検定の正式な名称
この記事の中でも「サービス接遇実務検定」と「サービス接遇検定」の2種類の表記を使っていますが、参考書や問題冊子、公式ホームページの記載などでも、表記が2種類使用されています。
この内、正式な名称は「サービス接遇実務検定」で、「サービス接遇検定」は略称になります。ただ、どちらかと言えば「サービス接遇検定」の表記の方がよく見かける為、この記事でも基本的には「サービス接遇検定」の表記を使っています。
以前、実務技能検定協会に問い合わせましたが、状況に応じて略称との2種類を使い分けているとのことで、この点は「ビジネス実務マナー技能検定」「秘書技能検定」「ビジネス文書技能検定」も同様になります。
ただし「サービス接遇実務検定」だけは「技能」ではなく「実務」になっています。
サービス接遇検定の試験日・受験費用・合格率
- 試験日:年に3回、2月、6月、11月(2月は2、3級のみ)
- 受験費用:6,500円(1級)、4,700円(準1級)、3,900円(2級)、2,700円(3級)
- 合格率:82.0%(令和三年6月。1級は39.1%、3級は79.1%)
申込みができるのは、概ね2~1カ月程前の期間となっています。勉強時間は少なくても合格可能ですが、申込み締め切りには注意しましょう。
サービス接遇検定2級の受験資格と試験の方式
受験資格はありません。これは3級も1級も同様です。
方式は筆記試験です。第53回(令和3年11月)時点では、五肢択一が20問、記述式が4問となっています。試験時間は100分です。
サービス接遇検定2級の出題分野は、「論理」と「実技」の2分野に別れ、それぞれで60%以上の正解率を取る必要があります。
また、「論理」と「実技」の分野は、以下の5つの分野に細分化できます。
- 論理:サービススタッフの資質
- 論理:専門知識
- 論理:一般知識
- 実技:対人技能
- 実技:実務技能
この内、特に知識を付ける必要があるのが「専門知識」と「一般知識」。といっても、正直その両者にそれほど大きな差はなく、覚えるべき知識も「ビジネス実務マナー検定」などに比べるとかなり少ない内容でした。
筆記試験は「対人技能」と「実務技能」が問われるため、難易度的には「実技」の方が高めかという印象です。
サービス接遇検定2級の難易度
ビジネス系検定の2級の中では最も簡単な試験という手ごたえでした。他の区分も初見で合格点を取れましたが、サービス接遇検定は初見の正解率がとくに高くなりました。
合格率で比較しても、他のビジネス系の2級が概ね55~65%の中、サービス接遇検定2級は合格率80%以上と、明らかに高いです。
合格率や私個人の手応えからの判断になりますが「秘書>ビジネス文書=ビジネス実務マナー>サービス接遇」の順で2級の難易度が並ぶかと思います。
秘書検定、ビジネス実務マナー検定との違い
公益財団法人 実務技能検定協会が主催する「ビジネス系検定」にある、「秘書検定」や「ビジネス実務マナー検定」も、似たような「ビジネスにおける対人の能力」が問われます。
正直に言うと、他の試験との完全な線引きは難しいですが(実際、秘書検定で「ビジネス実務マナー検定」や「サービス接遇検定」で勉強した内容が出ました)。
ただ「サービス接遇検定」の場合、お客様と直接接する立場としての仕事を想定した問題が中心になります。
出題内容の簡単な比較は、「ビジネス実務マナー検定」の記事にまとめましたので、気になる方は参考にしていただければ幸いです。
合格後のメリット・履歴書への書き方
履歴書には「文部科学省後援 サービス接遇実務検定試験」と記載するよう、公式の「閲覧件数の多いご質問」に掲載されています。
2級以上に合格した場合は、日本秘書クラブに入ることもできます。(ビジネス電話の知識A級かその他のビジネス系検定の2級も同様)。
何が身に付くか?就活での利用価値は?
正直言って、資格に合格するだけでは、あまり身に付くものが無かったという印象です。
そもそも、アルバイト経験があればだいたい合格できるような難易度です。ビジネス系検定の中でも2級の難易度が一番低かったので、他の試験の方が勉強にはなります。
ただ、テキストに書かれているような内容を深堀したり、実践していくことを考えれば、何年かかっても完全に達することが無いような分野ではあります(このあたりは、他のビジネス系検定も同様)。
「就職活動でサービス接遇検定2級が役に立つか?」というと、正直「資格だけでは役に立たない」とは思います(これも他のビジネス系試験と同様)。
ですので、試験に合格したことそのものより「試験を通して学んだことと、それを試験後に活かしたこと」をアピールするように使った方がいいです。
難易度はかなり簡単な試験なので、やはり大卒の就職活動であっても「無いよりマシ」程度の効果と考えた方がいいかなと思います。