世界旅行地理検定とは? 想定される難易度や勉強時間、試験の概要について
この記事では、世界旅行地理検定について「難易度」「想定される勉強時間」「そもそも世界旅行地理検定とは?」についてまとめます。
世界旅行地理検定を受験予定の方、海外旅行や地理の勉強に興味がある方の参考にしていただければ幸いです。
※記事の内容は2022年8月時点のものです。
世界旅行地理検定の難易度
世界旅行地理検定の合格率
世界旅行地理検定の合格率のデータは以下のようになっています(2021年のデータについては確認できませんでした)。
類似の検定である「日本旅行地理検定」と同様に、受験者数は2020年以降で大幅に減っています。
また、直近の合格率についても、「日本旅行地理検定」と同様に、2020年以降は基本的に上昇傾向です。
▼上級の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年 | 22人 | 11人 | 50.0% |
2020年 | 65人 | 36人 | 55.4% |
2019年 | 135人 | 40人 | 29.6% |
2018年 | 134人 | 38人 | 28.4% |
▼中級の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年 | 87人 | 30人 | 34.5% |
2020年 | 270人 | 120人 | 44.4% |
2019年 | 643人 | 202人 | 31.4% |
2018年 | 790人 | 317人 | 40.1% |
▼初級の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年 | 85人 | 65人 | 76.5% |
2020年 | 117人 | 66人 | 56.4% |
2019年 | 179人 | 90人 | 50.3% |
2018年 | 249人 | 118人 | 47.4% |
各級の参考書籍のボリューム
参考書籍は以下のようになっています(参考書籍は2022年のものになります。参考書の改定で今後誤差は発生するかと思います)。
- 初級:B5判で106ページ。「海外旅行地理ベーシック400(第18版)」
- 中級:B5判で327ページ。「海外旅行地理ベーシック400(第18版)」「海外旅行地理 プラクティカル(第10版)」
- 上級:B5判で504ページ。「海外旅行地理プラクティカル(第10版)」 「旅行業実務シリーズ 7 海外旅行実務 – 海外観光資源」
上記の参考書籍は、公式で紹介されている参考書籍ではありますが、テキストではないため、原則としてそのまま出題はされません。ただし、初級については、参考書籍である「海外旅行地理ベーシック400」を中心として出題が行われます。
一方、上級については公式で「参考書籍を活用しながら、各種専門文献やインターネット情報等を活用して知識を深めることが必要」となっていますので、実際には上記の参考書籍のボリュームよりも学習範囲は幅広くなります。
ちなみに、類似の資格である「日本旅行地理検定」と比べて、初級は26%ほど、中級は13%ほど、テキストのボリュームが少なくなっています(上級ははほぼ同じ)。また、「日本旅行地理検定」に比べて、参考書の改定ペースも遅めです。
個別の参考書籍の情報は、以下の通りです。
海外旅行地理ベーシック400(第18版)
サイズはB5判、106ページです。初級と中級の参考書籍になります。
参考書籍は、原則として「参考」のため、そのまま出題はされませんが、「初級」については、「海外旅行地理ベーシック400」に取り上げられている観光地・観光資源の解説内容を中心出題されます。
海外旅行地理 プラクティカル(第10版)
サイズはB5判。221ページです。中級と上級の参考書籍になります。
旅行業実務シリーズ 7 海外旅行実務 – 海外観光資源
サイズはB5判。283ページです。上級の参考書籍になります。
世界旅行地理検定の他、総合旅行業務取扱管理者試験の参考書としても利用可能です。
世界旅行地理検定の勉強時間
ネット上の情報から、想定される世界旅行地理検定合格までの勉強時間を確認しようとしましたが、見つかりませんでした。
ただ、類似の資格である「日本旅行地理検定」については、初級・中級の同時受験で約56~112時間という情報がありました(これも幅が大きいですが……)。このことから、初心者でも100時間あれば中級合格の確率は高いかと思います。
レベル判定テストで考える勉強時間
世界旅行地理検定は難易度が3段階あります。そして「どの難易度が自分に最適か?」を判定するためのテストが用意されています。
私の場合ですが、世界遺産検定2級に合格してから5か月経過した状況で挑んだところ、ギリギリで中級チャレンジがおススメという結果になりました。
世界遺産検定と世界旅行地理検定では、出題内容が直接的に被るわけではありませんが、世界遺産に関する勉強30時間弱で、中級からのチャレンジがおススメという結果となりました。このことから「初級なら初心者でも30時間弱で合格できるのでは?」と思います(初級から100時間とか言われても困りますが……)。
そもそも「世界旅行地理検定」とは
世界旅行地理検定は、海外の「自然景観」「国・都市」「歴史」「世界遺産」「観光地・施設」「写真」「時事」等について出題します。
2020年6月に「世界旅行地理検定」に名称変更され、以前の名称は「海外旅行地理検定」でした。また、類似の試験に「日本旅行地理検定」があります。
主催は旅行地理検定協会(JTB総合研究所が事務局として運営)です。
実施要項などの詳細な情報は変更されることがあります。受験の際は公式ホームページの確認をお願います。
世界旅行地理検定の試験日
2022年時点では、試験日は年に1回、2022年度については6月に実施されました(受験方式により、試験日は異なります)。
以前は6月、12月の年2回の試験日でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、受験者数が大幅に減少していることから、2022年からは期限未定で年1回の開催になっています。
世界旅行地理検定の受験料
世界旅行地理検定の受験料は以下のようになっています。
実施級 | 受験料 |
初級 | 3,500円 |
中級 | 4,500円 |
上級 | 5,500円 |
日本旅行地理検定の受験資格
受験資格は全ての級でありません。
日本旅行地理検定の試験の方式・出題方式
CBT会場受験、インターネット受験(上級は不可)、準会場での受験のいずれかとなります。
また、準会場の場合はマークシート方式が可能です。
日本旅行地理検定の問題数・試験時間・合格基準
問題数、試験時間、合格基準は以下の通りです。
受験級 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
初級 | 80問 | 60分 | 70%以上の正解率 ※インターネット受験は75%以上の正解率 |
中級 | 100問 | 60分 | 70%以上の正解率 ※インターネット受験は75%以上の正解率 |
上級 | 100問 | 60分 | 75%以上の正解率 |
世界旅行地理検定のメリット
基本的には趣味の資格ですので、「旅行が楽しくなる」「旅行の知識が試せる」というものが主かと思います。就職活動であれば、旅行や観光業界であれば活かせる可能性はありますが、あくまで「世界」なので、国内向け観光の場合は効果がだいぶ落ちるかと思います。
上級の参考書籍については、「総合旅行業務取扱管理者試験」や「世界遺産検定」などの学習範囲とも被る部分もあり、「旅行業界の資格を集めたい」という人の基礎学習にも向いています。界遺産検定の学習範囲とも被ります。ただ、出題傾向は異なりますので「若干有利」程度で考えた方が良いでしょう。
この他、上級の最高得点者は「旅行地理検定最高得点賞」として表彰されます。世界旅行の知識を試ししたい人は挑戦してみてもいいでしょう。
日本旅行地理検定について
ちなみに、類似の資格として日本国内の旅行に関する勉強ができる「日本旅行地理検定」があります。
そちらについては、以下の記事にまとめましたので、興味がある方の参考になれば幸いです。