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【世界遺産】富岡製糸場と絹産業遺産群の「富岡製糸場」に行ってみた

3月 7, 2023群馬旅行【国内】世界遺産

この記事では、世界遺産である「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産「富岡製糸場」に行ってみた際の内容をまとめます。

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富岡製糸場の観光情報(2023年2月20日時点)

富岡製糸場の観光情報

  • 営業時間:9:00~17:00(最終入場は16時30分まで)
  • 休館日:年末年始(12月29日から1月4日)
  • 見学料金:大人1000円(高校・大学生250円、小・中学生150円、未就学児・富岡市民・障害者手帳をお持ちの方と介護者1名までは無料。団体割引あり)
  • ガイド:大人200円、中学生以下100円。スマホの音声ガイドは無料。
  • 所要時間:1時間~1時間30分程度。私は1時間10分程度でした。ガイドは40分程度(夏季は熱中症対策で30分)。
  • 駐車場:最寄りは徒歩10分程度(アクセスの詳細はこちら

富岡製糸場とは?

東繭置所正面
画像提供 富岡市

簡単に言ってしまえば「日本初の本格的な官営器械製糸場」です。明治政府の「富国強兵・殖産興業」のスローガンのもと、主要な輸出品の1つとして生糸が選ばれた中、生糸の「品質向上」と「大量生産」を目指して作られました。

製糸業が基幹産業であったフランスの生糸技術者、ポール・ブリュナの指導のもと、ヨーロッパの技術(蒸気機関や繰糸機など)を取り入れて作られました。建築は和洋折衷の木骨レンガ造りが特徴で、レンガの製造もブリュナが指導し、日本人の瓦職人が作りました。

また、富岡製糸場で生糸生産に取り組むため全国から集められた工女が、後に全国に戻って器械製糸の指導者となった事で、日本全体に技術が伝えられることになった点でも、日本の歴史上で重要な役割を果たしています。

主な富岡製糸場の施設

「富岡製糸場」の敷地内には、以下の施設があります。

富岡製糸場の施設

  • 東繭置所
  • 西繭置所
  • 検査人館
  • 繰糸所
  • 乾燥所
  • 鉄水溜
  • 首長館(ブリュナ館)
  • 女工館
  • 社宅
  • 診察所
  • ブリュナエンジン(復元)の展示施設

全て中に入って見学する事ができるわけではありません。入れるのは富岡製糸場の外観としてよく写真が出て来る「東繭置所」、その向かい側に立つ「西繭置所」、「繰糸所の途中まで」と、展示室となっている「社宅」、「ブリュナエンジン(復元)の展示施設」です。詳細は「場内のご案内」の地図にまとまっていましたので、気になる人は確認してみてください。

実際に富岡製糸場を観光してみた

残念ながら、写真撮影の事前申請をしていなかった為、撮影した写真の掲載ができません。が、富岡市からフリーの画像が提供されているため、そちらを使いながら、実際に観光した際の内容をまとめます。

近隣にある上町駐車場に車を停め(駐車場の情報はこちら)、富岡製糸場へ。途中のお土産屋で、入場券が特典付きで購入できたので、先に購入してから現地に向かいました(徒歩10分弱)。

画像提供 富岡市

入ってすぐ左手の建物(下図)。入場券の販売や入場整理などを行っているので「事務用の建物かな?」と思ったら、これも昔は生糸の検査などを担当したフランス人技術者の住居で使われていたらしく、2階は皇族も訪れた「貴賓室」があるそうです。

画像提供 富岡市

入ってすぐ正面にあるのが「東繭置所」。恐らく、外観としては富岡製糸場で一番有名な建物です。ちなみに、建物の中で「東繭置所」「西繭置所」「繰糸所」は国宝に指定されています。

「東繭置所」は、その名の通り繭の保存を行っていた他、事務所や作業場としても利用されていました。現在は、お土産コーナーや、富岡製糸場の歴史などの展示があります。

東置繭所正面2
画像提供 富岡市

建物のレンガはフランス積み(長手と小口を交互に積む方式)。この積み方は壁の表面の柄が最もレンガらしく美しいと言われています(強度はイギリス積みの方が高いと言われる)。まだレンガ造りに慣れていなかった日本人の瓦職人が製造した為、製造時期によって、レンガの綺麗さに違いがあるそうです。

画像提供 富岡市

「東繭置所」で富岡製糸場の歴史見学とお土産購入をしたら、次に向かいにある「西繭置所」を目指しました。途中、繰糸器を動かす動力源として使われた、「横置き単気筒蒸気機関」であるブリュナエンジン(復元)の展示施設もあります。が、画像が無いため割愛。

「西繭置所」(下図)は、渡り廊下のような通路を通ってはいりました(なので、写真の撮影地点はたぶん一般人は入れません)。

西置繭所 外観
画像提供 富岡市

元はやはり繭の保管場所として主に使われていましたが、現在は展示スペースや、多目的ホールなどになっています。ここでも、富岡製糸場の歴史が学習できますが、より詳細な道具などの展示がされている感じです。

西置繭所1階 ギャラリー(資料展示室)
画像提供 富岡市

下の図は「繰糸所」。一旦「東繭置所」の正面まで戻り、中に入らず正面を左折すると、右手に立っています。こちらの建物も国宝で、繭から糸を取る作業が行われていた建物でした。たぶん、富岡製糸場の建物内部としては、一番有名な建物かと思います。

繰糸所内部1
画像提供 富岡市

「繰糸所」の天井は、トラス構造です(世界遺産検定1級でも出題される)。三角形を基本とした構造で、柱を少なくし、広い工場空間を確保できるメリットがあります。

繰糸所内部2
画像提供 富岡市

「繰糸所」と渡り廊下のようなものを通して正面に立っているのが「女工館」。通常は非公開です。てっきり「全国から集められた工女が住んでいたのかな?」と思いましたが、器械製糸の糸取技術を教えたフランス人女性教師が利用していた住居だそうです。また、後には回収され、食堂や会議室としても使われました。

女工館
画像提供 富岡市

「女工館」「繰糸所」の前を通って進むと、下図の首長館(ブリュナ館)が現れます。こちらも通常、内部は非公開です。その名の通り、首長であるポール・ブリュナが家族と暮らしていた住居です。ちなみに、ブリュナは5年契約で、フランスのお雇い外国人としては当時ナンバー2の高額の契約額(年俸9,000円。当時の日本人職工は年俸74円)だったこともあり、任期満了と共に帰仏しました。その後、工女の寄宿舎、教育・娯楽施設として使われたそうです。

首長館
画像提供 富岡市

こちらは、首長館(ブリュナ館)西から撮影したもの。西側は、ちょっとした広場の様になっていて、ここに世界遺産登録記念碑も立っています。が、広い場所にポツンと立っていたので、私は気づくことなく素通りしてしまいました……。行き止まりの場所で、とくに展示物があるわけでもないため、ここは人も少なめです。

西側から見た首長館
画像提供 富岡市

このほか、写真がないため紹介しませんでしたが、首長館の正面あたりに「診療所」、「東繭置所」の正面を右折して進むと、「社宅(展示あり)」や「桑の生態展示(要するに、小さい桑畑のようなもの)」もあります。

一般的な所要時間は1時間~1時間30分程度だそうで、私はガイド無しで1時間10分程度滞在しました。私は西繭置所の資料はあまりじっくり見ていなかった(次に高山社跡に行く関係上、時間が無かった)ので、全てじっくり見て回ろうとすると、2時間くらいかかるかもしれません。

富岡製糸場を訪れる際の注意点

入場券は「近くのお土産屋」や「こんにゃくパーク」で購入すると、特典が付く事がある

富岡製糸場の入場券については、近隣のお土産屋などでも購入できます。私は近隣のお土産屋に声をかけられ、お土産屋で購入すれば特典を付けてもらえる(ぐんまちゃんタオルでした)という事でしたので、ホイホイと購入しました。

ちなみに、当初はこんにゃくパークで富岡製糸場の入場券を購入することもできます。こちらだと特典で生芋こんにゃくが貰えます(2023年2月20日時点)。更に、こんにゃく料理のバイキングが無料で食べられる施設なので(入場券を購入すると行列に並ばず食べられる)、昼食ついでにこんにゃくパークによって、そこで富岡製糸場の入場券を購入してもいいでしょう。

狒々山
狒々山
ちなみに、Google Mapの口コミ数は、富岡製糸場よりもこんにゃくパークの方が多かったです。

営利目的のブログで写真を掲載する場合、撮影許可申請が必要。

これ、気づかず観光してしまいました。赤字垂れ流しのブログとは言え、広告が表示されている以上、一応は商業目的に含まれる可能性が高いため、今回の記事には写真が掲載できませんでしたホームページに掲載する場合は、事前に撮影許可の申請を取得しましょう。ただし、公式でフリーダウンロード画像が用意されています。今回の記事ではこちらを代用品として使わせて頂きました。

狒々山
狒々山
個人での撮影・SNSへの掲載などはOKです(撮影禁止の場所はもちろん除きます)。一応、ブログへの掲載もOKとなってますし、書き方的に「企業のホームページで使用する写真がNG」な感じではありますが、広告が表示されるブログの場合は許可申請をした方が無難です。

保存修理に注意

私が訪れた際は、乾燥場が保存修理工事中となっており、見学できませんでした。2014年の大雪で倒壊してしまい、現在も工事が続いている状態です。保存修理を行っている箇所が記載されている地図がネット上にありましたので、念のため観光の際は事前に確認するといいでしょう。

「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産を1日で巡るなら

富岡製糸場と絹産業遺産群」の全体を回る方法については、以下の記事で前にまとめました。興味がある方は参考にしてみてください(ただし、けっこう条件が厳しいため、できれば近隣の他の観光施設も回りつつ、二日かけた方が無難です)。

「富岡製糸場と絹産業遺産群」の残りは?

富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産である「荒船風穴」と「高山社跡」については、以下の記事にまとめました。興味がある方はご参照ください。

3月 7, 2023群馬旅行【国内】世界遺産