プロジェクトマネージャ試験

初めての論文対策 ― システム開発未経験からのプロジェクトマネージャ試験【記録2】

2月21日、プロジェクトマネージャ試験の難関である午後IIの論文に初挑戦してみました。

この記事では、プロジェクトマネジメントはもちろん、システム開発・保守・運用なども未経験の、純粋なネットワークエンジニア(主な仕事はネットワークの監視・保守・運用)が、無理やりプロジェクトマネージャ試験に挑む過程を記載します。

冒頭の解説の通り、本記事は未合格者かつプロジェクトマネジメント未経験者が執筆しております。多くの教材や学習のハウツー本にも書かれておりますが、合格していない人の「これをやると効果的!」という内容はあまり信憑性がありませんので、ご注意ください。

午後II(論文試験)の事前準備

何も学習せず、論文試験に挑戦することもできましたが、その前に以下の通り事前学習を行いました。

午後II(論文試験)の事前準備

  • 午前IIで基礎知識補給(3時間30分ほど)
  • プロジェクトマネージャ試験全体の傾向分析(14時間15分ほど)
  • 基礎知識の再学習と論文試験のコツを学習(25時間00分ほど)

ようするに

  • プロジェクトマネージャ試験に必要とされる基礎知識はどんなものか?
  • 論文試験はどんな感じに書けばいいか?

この2点について重点的に学習しつつ、そもそも試験全体の傾向を把握しておいたという状態です。

そして、ここが非常に重要なことですが、今回の取り組んだ問題については、解答のサンプルを2度読んでいます

解答方法がわかってしまうので、解答解説については読んでいませんでした、ようするに「サンプル論文を思い出してそのままコピーできれば勝ち!」の出来レースです(現実には無理ですが…)。

詳細な事前学習の内容については、以下の記事でまとめていますので、興味がある方はご確認いただければ幸いです。

PM試験の計画策定と序盤の学習 ― システム開発未経験からのプロジェクトマネージャ試験【記録1】2020年の目標に掲げたプロジェクトマネージャ試験について、2月14日から本格的に勉強を開始しました(最初に勉強したのは1月30日ですが...

なぜ初挑戦前にサンプル論文(解答例)を読んだのか?

なぜ完全に素の実力での挑戦にならないのに、サンプル論文(解答例)を事前に読んでから初挑戦したのか、念のため補足。

率直に理由をあげるなら「さっさと論文試験を体験する」ためです。

誰でもわかると思いますが、論文試験の勉強はけっこう気が重い作業です。

単純な解答例の写経であれば考えるまでもなくできる行為ですが、2時間かけて自分なりに考えて合格論文を作成するという行為はかなりの精神力を消耗します。しかも、自分の場合はプロジェクトマネジメントはもちろん、システム開発・保守・運用も未経験(ネットワークシステムならありますが…)。最初から論文が書けないことは確定しています。

しかし合格のためには論文作成の実践は避けて通れません。これを後に残してしまえば、不安も残り、全体的な勉強の効率も低下します。であれば、ハードルを少しでも下げて、早急に「論文試験ってこんなもの」というものを体験した方が効率的です。

もちろん、自分の実力の低さに絶望する可能性もありますが、絶望するなら早い方が挽回の余地があります。上流工程(学習の序盤)のミスで工数増加のリスクが高いのであれば、早期に対策を打って、納期に間に合わせましょう!

プロジェクトマネージャ試験の論文を書いてみた(初回)

ここからが本題。挑戦したのは平成30年度の午後II問1です。

ちなみに、先に記述した事前学習に使ったサンプル論文と自己評価のための基準は、以下の参考書を利用しました。定番のやつです。

問題文

問題文は以下の通りです(配布元:IPA 30年春期試験

実際に書いた論文

そして、実際に書いた論文がこちら。

設問アの回答内容

「お、システム開発未経験かつ初挑戦にしては、そこそこまともな論文!」と思った人もいるかもしれませんが、先に白状した通り、解答例のサンプル論文を2度読んでいます。全く同じだと勝負にならないため、多少は自分のオリジナルの設定を入れていますが、大筋はサンプル論文と同じような方向ですので、この程度は書けて当然です。

1.1 プロジェクトの特徴」については「事前に書けるようにしておくべき!」という知識があったので、だいたい頭の中に書くことを用意しておきました。そのおかげか、この部分だけは比較的スムーズ。内容も「システムの特徴」にはなっていないので、おおむねOK。課題点といえば、後述しますが設問イとのつながりを軽く考えていたところがマイナスです。

「1.2 代表的な非機能要件」についても「一定の時間内に処理が必要(性能)」であることを記述している点、具体的な関連部門を取り上げ、それぞれの部門の影響を上げている点はプラスです。ただ、日本語がだいぶ怪しいです。また、具体的に「非機能要件としては…」といったように、設問に対する答えが読み手に伝わりやすい文章になっていません

こんな感じですが設問アについては「初心者でもサンプル論文を読んでいて、書き方を知っていれば、評価に全く値しない」というレベルにはならないことがわかります。まあ、「サンプル論文を読んでいれば」という反則的な状況ですが…。

設問イの回答内容

設問イ。評価できる点は、文字数だけです(1000文字は超えた)。

まず、章立ての時点で大きな間違いを犯しています

「2.1 懸念される問題点と対策」「2.2 関係部門と関係部門の役割」を、それぞれ設問イで問われている「主なタスクの内容」と「関係部門及び関係部門の役割」に対応させて答えようとしていますが、それが完全に間違いです。

実際に論文を書いている間にも「やらかした~」と思いましたが、参考書にも、やってはいけない例として、類似パターンが記載されていました。

本来ここは、計画段階で行ったことを実施した時系列順で並べるのが読み手にもわかりやすく、また書き手にも書きやすい流れです。そのうえで、時系列の中に「主なタスク」「関係部門」「関係部門の役割」を埋め込んでいくのが上手いやり方。

ちなみに、この後何問か解いてわかりましたが、平成30年度の午後II問1は、比較的章立てで間違いやすいタイプのようで、他の問題は設問イの内容に沿って並べれば、時系列順になりやすいです(だからといって、時系列を意識しなくていいわけではありません。できるだけ具体的に書きましょうが…)。

さて、私が書いた論文を読んでみると、時系列がぐちゃぐちゃして自分でも混乱し、何がなんだかわけのわからない内容になっています(用語の理解とか知識系に至っては壊滅的)。サンプル論文(解答例)を読んだ記憶を頼りに、それっぽく書いてはいますが、正常に設問に解答できていません。設問に答えられていないことは、書きながら自分でもわかり、軌道修正を試みましたが、ある程度慣れてこないと、短い時間制限で論理的で設問を意識した文章を書き上げるのは困難です。

この後練習したところ、私の場合は「設問に意識して答えられる」ようになったのは3回目です。この時点では、まだ抜け漏れもある状態。「時間に余裕をもって、内容にも自信のある論文を書き上げられた」のは6回目でした(しかも、これもサンプル論文を読んだうえでの話)。

とくにプロジェクトマネージャ・システム開発未経験の人は苦戦すると思いますので、10回は書き上げるつもりで、早期の対策をおすすめします

設問ウの回答内容

設問ウについては「設問イとつながっていて、無難に書けていればOK」という採点基準(参考書の)が多い部分です。

というのも「実施状況の評価と改善点」というほぼ決まったパターン(稀に別パターンあり)が出題されるから。

そして以下3点が意識できていれば、ほぼ合格点は取れます。

  1. 評価はしっかり高く書く
  2. プロジェクトは成功したとする
  3. よくある改善点はよくあるパターンを書く

3番目の「よくある改善点」は「ナレッジとして共有」とか「今後は「より」確実な対処は行う」とかです。参考書の解答例からいくつかのパターンを覚えておくことをおすすめします(丸暗記である必要はないですが、時間がピンチでもスラスラ書けるレベル)。

気を付けるべきところは「プロジェクトは成功した」ということ。なので、改善点で「○○は失敗だったから、△△で改善したいと思う」と書いたら減点される恐れが高いです。書くのであれば、「○○は実施したが、△△もやればより良くなる」といった表現にしておきましょう。

ちなみに、私の論文を読むと、実施状況と評価は設問イとつながってはいますが、そもそも設問イがちぐはぐだったのでイマイチな内容。日本語の乱れも散見されます。一応、評価は高く書いてあるので良いですが、できればプロジェクトが終わったところまで描写しておいた方が安全かと思います。

改善点については、前半はパクリです。後半は覚えていなかった影響もあり「社内でのナレッジ共有」に切り替えています。この点については大きな問題はないでしょう。

プロジェクトマネージャ試験の午後II(論文)初挑戦の評価と改善点

午後II初挑戦の評価

パクリだったのに時間はギリギリという結果でした。

内容も散々なもので、とても合格論文とはいえません。ましだったのは、プロジェクトの特徴と改善点の2か所くらい。知識不足と文章の構成力不足、章立て能力不足と課題は山積みです。

しかし、午後II初挑戦の目的は「論文試験の心理的ハードルを下げる」ことです。

プロジェクトマネージャ未経験・システム開発未経験という状況から、パクリとはいえ、曲がりなりにもプロジェクトに関する論文を、時間内に既定の文字数書き上げたことは、私にとってかなり心理的ハードル下げることに貢献しました

2月21日に挑戦し、そこから3月8日までの間に、私は論文試験に5回挑戦し、結果として5回目で「時間に余裕をもって、参考書の減点項目をほぼ回避できるレベル」まで論文を書けるようになってきています。

解答例は読んで取り組んでいるものの、既に「別の試験の解答例を利用しよう」「午後Iで見かけた記述を利用しよう」という状況に変わりつつあります。

こういった状況から、私はプロジェクトマネージャ試験初挑戦の結果として、高く評価しています(本番の試験風に書くと、こんな評価になります)。

今後の改善点

とはいえ、当然改善点もあります。

例えば、システム開発経験がないところが痛いところ。とくに設問イで具体的に実施した状況や、取り組んだ課題を書くと高確率でボロが出ます。

また、ボロを出さないためにも、章立てを行った時点で、設問や問題文に対する抜け漏れのチェックの精度を高める必要もあるでしょう。できれば、これを問題選択を含めて20分以下で終わらせること。

今回利用した「情報処理教科書 プロジェクトマネージャ」に記載されている、合格体験記を読むと、「2時間手書きで書いた本数」で10本の人が何人かいますので(ベテランPM含む!)、自分も同程度には学習を進めたいと思います。