【令和元年度】ネットワークスペシャリスト試験当日やったこと
2019年10月20日。ネットワークスペシャリスト試験を受験してきました。
この記事では、ネットワークスペシャリスト試験当日の体験を中心にまとめます。
【睡眠】9時間寝て、5:50起床
睡眠時間はがっつり9時間補充。睡眠時間を普通の生活リズムで9時間とったのは久しぶりでした(夜勤に合わせるために9時間とることはあります)。
私の場合、8時間程度の睡眠をとっても、午後から眠くなることがあるので、この睡眠は午後試験対策の一環です。このあたりの睡眠時間の調整は、体質などとも相談して調整してみると良いかと思います。
起床時刻は5:50。起床次第、熱めのシャワーと入浴で目覚ましをしつつ、緊張感をほぐしました。
【食事】ドーピングを意識して摂取
食事……というより、ドーピングを意識しました。
当日利用したものがこちら(というか、ほとんど普段から使ってる)。
それぞれの摂取目的を簡単にまとめると、以下の通りです。
- 荏胡麻油=DHA・EPAの摂取
- コーヒー=カフェイン摂取
- マルトデキストリン=簡単にいえばブドウ糖摂取
- True Focus=脳内活動を活性化する怪しいお薬(チロシン、フェニルアラニン、DMAEなどの摂取)
荏胡麻油については、朝食で摂取しました。おおむね5gほど。写真では机の上に瓶を乗せていますが、熱や光で酸化するため、冷暗所(普通に冷蔵庫の中など)に普段は保管しています。
コーヒーとマルトデキストリン(要するに砂糖のようなもの)は一つにまとめて受験の合間で摂取。カフェインは単体でとるとあまり効果が高くないという話もある(主に運動でですが…)ため、しっかり糖分も一緒に摂取します。
コーヒーについては、カフェイン剤の利用も検討しましたが、私はカフェインに弱く、またTrue Focusと一緒に摂取すると副作用の恐れがある(過去に気持ち悪くなった経験があります)ため、利用を割けました。
ちなみに、この日の朝食と昼食は以下の通りです。
- 朝食
豆腐(冷奴)
もずく
おにぎり(鮭) - 昼食
マルトデキストリン入りコーヒー
エナジーゼリー
【移動】交通機関の状況も考え、早めの移動
当たり前ですが、早めの移動を心がけます。
極端な話、試験開始後30分までであれば入室は可能ですが、IPAの公表する試験当日の注意事項の通り、集合は9時10分までに行った方が安全です。
また、これも注意事項に記載されている通りですが、交通機関の事故などは考慮されないため、9時10分に対して更に余裕をもって到着できるように行動する必要があります。
私の場合、試験会場に到着後、キャンパス内で迷ってしまいましたが、それでも教室には8:30頃には到着しました。
もちろん、移動時間や空き時間のため、勉強道具も持参。主に「ネスペの基礎力」と「ネスペイージス」で、最後の最後まで基礎を中心に学習を進めました。
【午前I】思ったより時間ギリギリで解答
さて、本番。
午前Iは簡単に言ってしまえば「応用情報技術者の午前の問題少ない版」です。
午前I対策に使った勉強時間は、思ったより短く13時間弱。最初に挑んだ段階では6割超えられるかギリギリラインでしたが、直近では7~8割。十分合格圏内だと思い、けっこうなめてかかりました。
が、思ったよりも流用や見覚えのある問題が少なく苦戦。更には残り6問の時点で、残り時間が10分となり、時間的な余裕もありませんでした。
結局、時間内に解答は終わりましたが、ほとんど見直しをする暇もなく終了。午前IIへ進みます。
公式の解答速報で、20問/30問正解でギリギリ合格点突破しました。
【午前II】過去問流用で確実に点を稼ぐ。が、
午前IIはネットワークスペシャリスト試験で最も合格率が高いといっていい内容です。私も気楽に受験しました。
実際、過去問で見覚えのある問題が多く、自分が知っているものだけでも3割程度、恐らく応用情報や情報処理安全確保支援士(情報セキュリティスペシャリスト)からの流用も含めれば、4~5割程度が流用だったのだと思います(事実、だいたい4割以上5割未満が過去問流用という傾向があります)。
とはいえ、見覚えのない問題は、かなりの数が判断に苦しみました。わからなかった問題については、不安になると午後にも響くため、あまり気にしないように試験を終えました。
公式の解答速報で、21問/25問正解で合格点突破しました。
【午後I】計画通りの手法で問1と問3を選択
ネットワークスペシャリスト試験の本番、午後試験の開始です。午後Iの試験時間は90分。
最初から計画していたことは
「穴埋で分からなかった問題を選択から外す」
という戦略。「穴埋めだけ解けない問題」が出題される可能性もゼロではありませんが、基本的には穴埋めが回答できない問題は、相性が悪いと思っていいでしょう(過去問演習でも同様の傾向がみられました)。
今回は問2にわからない穴埋め問題が複数あったため、試験開始3分程度で問1と問3を選択することが決定しました。
更にそこから32分程度で問1に解答。問3は25分で解答し、余裕をもって見直しを実施しました。
見直してみると、書き直すべきと思われる選択肢がいくつか見つかり、恐らくこれで数点は稼げた…と思いたいところですが、書き直して正解が間違いになった経験が、過去問演習では多かったので、果たしでどうなることやら。
経験上、監視や障害対応については慣れていたため、問1についてはとくに良い点を期待したいところですが、肝心の設問2の監視部分はそれほど自信がありません。全体的にまんべんなく点数が取れていたという手ごたえです。
最後まで粘るつもりでしたが、残り10分の退室可能時間ギリギリで撤退。午後IIに備えて追加で勉強をしました。
【午後II】捨てたはずのIPテレフォニーか、苦手なDNSの絡むセキュリティか
手ごたえ的には65~70%は取れたと思う午後I試験。後は午後IIを攻略するだけ…というところで本試験最大の障害が発生。
- 午後IIの問1:苦手だから捨てた(出ないだろうと思った)IP電話関連の問題
- 午後IIの問2:苦手だけどちょっとは勉強したDNSの絡むセキュリティの問題
「やっちまった!」と思いました。SDNはよく見かけるから逆に出ないだろうなあと思っていましたし(でも若干期待してた)、IoTも2年連続はなかろうと思っていたけど、想定外に最悪の組み合わせでした(こじんてきにWAN回線の冗長化系を期待してた…)。
とりあえず勉強では「IP電話は捨てる」という対応をしていたので、5分程迷いながらも午後IIは問2を選択。まずは穴埋め問題に取り組みます。
が、わからない!
後半のラストに控えるゴリゴリのDNSの問題に到達する前から、穴埋め問題レベルでわからない問題がちらほら。更に文章記述系の問題も自信ないものばかり。そうこうしている内に、試験時間は30分ほど経過。
ここで再び決断を迫られました
- 捨てたはずのIP電話を残り90分で解く
- 全力を出せば答えは見つかると信じ、セキュリティの問題を継続
正直、滅茶苦茶迷いました。
このままセキュリティの問題を継続しても、合格できる見込みは高くない(セキスペ合格してるのに!)。IP電話に戻った場合、普通の問題なら90分で解答できる自信はありますが、ジャンルが「捨てた」内容です。しかも、見直しに十分な時間が確保できるとは限らない。
結局、迷っている時間がもったいなかったので、午後Iと同じ作戦に切り替えました
「穴埋で分からなかった問題を選択から外す」
捨てたジャンルであっても、IP電話の方がぱっと見穴埋めが埋まりそうな感じでした。
急ぎ解答対象を変更し、IP電話にチャレンジ。そして解いてみると、過去に出題が少なかったからか、問題がやや簡単なつくりをしているように感じました。
結局、見直しの時間も十分に確保し、全ての問題に解答。設問4の(2)は無理やり埋めた感じでしたが、その他は自分なりの理論や過去の経験からくる勘で答えることができました。
【感想】ネットワークエンジニア1年目で受験するべきだった
合格できたかはわかりませんが、今の自分にできる最善は尽くせたと思います。
今回の受験にあたり、とくに学習の後半感じたことでしたが「ネットワークスペシャリスト試験は、仕事を始めて1年目で受験するべきだった」という思いが今の自分にはあります。
というのも、ネットワークスペシャリスト試験は範囲が膨大であり、よほど都合よく経験を積まない限り、仕事の経験が必ずしも試験対策につながらないからです。
一方、ネットワークスペシャリスト試験を通して幅広い知見を付けることは、エンジニアとしての成長につながります。そして、そういった知見を身に着けている人ほど、幅広い仕事を与えてもらえる機会を得られます。
また、年1回しか受験機会がないという特性のため、ネットワーク系の資格としてはCCNPより優先順位は高いと私は考えています。決して「CCNPは価値が低い」というのではなく「CCNPはネットワークスペシャリスト試験の間でやる」という考えの方が、効率的に取得していけるからです。
CCNA合格直後であれば、100時間も勉強すれば合格の可能性が見えてきますし(不合格でも午前免除にできる可能性あり)。200時間も勉強すれば、それなりに高い確率で合格を目指せると思います。
ネットワークスペシャリスト試験の受験を考えている新人ネットワークエンジニアの方がいましたら、是非とも受験してみることをおすすめします。
情報処理技術者試験を受験された皆様、本当にお疲れさまでした。