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【基本情報技術者】エンジニアが選んだオススメの参考書

3月 23, 2019基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は業務経験を問わず受験可能であり、難易度もそれほど難しくはない試験です。

独学での受験者も多く、とくにIT関連に自信のある人なら、私も独学での受験をオススメします。

今回はそんな基本情報技術者試験に独学で挑戦する際におすすめの参考書を解説していきたいと思います。

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基本情報技術者試験の特徴から、参考書を考える

基本情報技術者試験は、IT業界で働く人が身につけるべき基礎的な知識について、広範囲にわたって学習する必要のある試験です。

CBT方式以降以前は合格率25%前後でしたが、2023年の試験改定からは55%を超えており、決して難しい試験ではありません

試験は科目Aと科目Bにわかれるのが特徴です。基本情報技術者試験に挑むのであれば、科目A・科目Bそれぞれの対策方法を考えた上で、参考書を選択する必要があります

より詳しい試験の情報については、以下の記事にまとめてありますので、気になる方はご確認いただければと思います。

参考書選びのポイント

まず、基本情報技術者試験に挑むにあたって必要な参考書は以下の2種類です。

  • 過去問
  • テキスト(必須ではない)

予想問題集なども存在しますが、過去問を繰り返し解いておけばあえて購入する必要はないです。

というのも、基本情報技術者試験には以下のような特徴があるからです。

  • 科目Aの試験は、過去問演習で充分対策できる(類似した問題が多い)
  • 科目Bの試験については、過去とそっくりな出題はないが、出題形式に慣れることが重要

まず、科目Aは過去問を解くだけで十分合格が可能です(というより、それが最短ルートになる可能性が高いです)。

科目Bでは、一部テキストなどの力を借りた方が無難な問題もあります(とくに未経験の場合の「アルゴリズムとプログラミング」の分野)。ただ、科目B試験でとくに重要なことは「基礎知識をつける」ことと「出題形式に慣れる」ことです。

科目Bで必要な「基礎知識」は、科目Aの過去問演習で多くの物が身に付きます。また、「出題形式に慣れる」ことは科目Bの過去問を解くことで対策が可能です。

つまり、結局は過去問中心で勉強すれば、合格を目指すことは可能です

実際に私が合格した際は、IT関連を学校で学んだこともあったため、過去問を繰り返す以外の勉強は行いませんでした。

以上の理由から、私がおすすめする参考書の使い方は、以下のとおりです。

参考書の使い方

【IT関連は未経験の場合】

  1. 最初から過去問を使って学習し、不明点はテキストを読む
  2. 苦手分野が明らかになって来たら、その分野だけは重点的にテキストで補強する

【IT関連の学習経験がある場合】

  1. 最初から過去問を使って学習する(間違えながら、過去問の解説を読んで覚える)
  2. 過去問の解説で理解できなかったところがあったら、テキストで補強(なので、不要な人も多い)

勉強に自信がある人や、IT関連の学習経験がある人は、テキストは不要な人が多い思いとます。ただ、2,000円もあれば購入できるテキスト代を節約して、合格率を下げるべきではないとも思います。合格できる可能性が高い人も「お守り」程度で、中古のテキストを1冊買っておくのもいいでしょう。

おすすめの参考書 ~科目A試験対策~

科目A試験については「過去問の流用・類似問題が多い」という傾向があるため、ネットで無料で利用できる「基本情報技術者過去問道場」だけでも、十分合格できます。

また、2023年で大幅に試験制度が変わりましたが、科目Aについては出題範囲に大幅な変更があったわけではないため、テキストの選定方法も大幅に変える必要はありません。

そのうえで、念のため理解が難しい問題について、試験の範囲で知識を深めたい」という人であれば、以下の参考書を購入することをオススメします。

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者

メリット・デメリットは以下の通りです。

  • 解説が初心者向けでわかりやすい
  • イラストが豊富で、読むのが気軽
  • 漫画風で流れのある図で説明されているので、理解しやすい

  • イラストが多い文、ページ数の割に内容が薄い
  • 手書き風イラストが、人によってはゴチャゴチャして見にくい
  • イラストが多い分、本が分厚い(700ページ以上)

表紙に「わかりやすさに自信アリ!!」と書かれているだけあって、イラストが豊富でかなりわかりやすいです。「このテキストで理解できないなら、本で学習は無理では?」と思えるくらいのわかりやすさです。

ただ、わかりやすさと引き替えに、本が分厚くなっていることや、若干内容が薄くなっているように感じられるところが欠点。また、「イラストが邪魔」と感じる人には向かないでしょう。次に解説する『栢木先生の基本情報技術者教室』と、どちらを購入するか悩む人が多いかと思いますので、Amazonなどでページのサンプルを確認し、「読みやすい」と感じた方を選ぶといいです。

「IT関連は未経験の人」「気楽に勉強を始めたい人」におすすめのテキストです。

イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室

メリット・デメリットは以下の通りです。

  • わかりやすく、無駄が少ない内容
  • 「〇〇とくれば××」という方式で学習できるので、出題パターンが暗記できる

  • IT未経験では説明不足と感じられることがある

必要な内容がシンプルにまとまっているため、効率的に学習を進められます

とくに「○○とくれば××」という方式で学習が行えるので、「試験でどう問われるか?」「試験を攻略するにはどう判断すればいいか?」というパターンが身に付き、単純に試験範囲の知識をつけるよりも、効率的に合格を目指せます。

ただ、一度読んだだけで問題を解けるほどに丁寧な内容ではないかと思います(そもそも一度読んだだけで全て覚えるのは無理ですが…)。とくにIT関連の学習が未経験の場合、割愛されている説明などでつまずいてしまい、スムーズな学習を行うことは難しい人もいると思います。

「IT関連には少し自信がある人」「勉強には自信がある人」におすすめのテキストです。

ニュースペックテキスト 基本情報技術者試験

メリット・デメリットは以下の通りです。

  • なんとオールカラー!
  • 科目B対策まで入ったテキスト

  • イラストは少なめなので、気楽に勉強したい人には少し堅いかも

まず驚いたのが「オールカラー」というところ。序盤のみとか、4色とか、そのくらいかと思っていましたが、本当にオールカラー。それでいて他のテキストと大差ない価格設定です(むしろ、2023年8月15日時点では、Kindle版が1,604円と安めです)。

弱点としてはイラストが少なめなので、「気楽に勉強したい!」という人向きではありません。しかし、その点が「余計なものがない」というメリットにもなります

また、科目B試験対策もしっかり考慮された設計になっているところもメリットです。とくに、理解が難しいのは科目Bの「アルゴリズムとプログラミング」になる可能性が高いため、この1冊だけで、全ての試験範囲に対応できるのはありがたいです。

「わかりやすい説明さえあれば、後は勉強に集中したい」「余計なイラストは必要ない」「1冊で科目Aと科目Bの両方を説明して欲しい」という人におすすめです。

おすすめの参考書 ~科目B試験対策~

2023年の試験改定により、大幅に変わったのが科目B試験(旧:午後試験)。

出題内容の8割が「アルゴリズムとプログラミング」という分野となり、ネットワーク、データベース、マネジメント、ストラテジなどからの出題は廃止されました。また、プログラミングについても、特定のプログラミング言語からの出題は無くなったため、過去のテキストを流用する際には、それらの試験改定の影響に注意が必要です。

可能であれば、科目B用の新しいテキストを購入する事をおすすめします

情報処理教科書 出るとこだけ! 基本情報技術者[科目B]

メリットは以下の通りです。

  • 頻出範囲が出やすい順番で学習できる
  • 出やすい問題を意識して学習できるので、試験直前の追い込みに使える

「出るとこだけ!」と銘打っているだけあり、重要な内容を重点的に学習できるような構成となっています。そのため、単に効率的に学習できるだけではなく、試験直前になってからでも、学習の総仕上げとしての利用が可能です。

強いて言えば、難関となるのは「アルゴリズムとプログラミング」の出題の中でも「オブジェクト指向」。これは、プログラミングの入門書を読んだことがあればわかりますが、本書の章の構成の中で他の章よりも上のレベルの内容です。オブジェクト指向については、多少他よりも理解が劣ったとしても、ある程度は「そもそも難易度が高いのだから仕方がない」と割り切った方がいいかもしれません。

「試験直前で最後の仕上げをしたい」「試験直前だが、実力に自信がないので、頻出テーマに集中したい」という人におすすめのテキストです。

基本情報技術者【科目B】アルゴリズム×擬似言語 トレーニングブック

メリット・デメリットは以下の通りです。

  • 科目Bの難関かつ最重要の「アルゴリズムとプログラミング」に特化している
  • 基本例題と応用例題がわかれているので、自分の理解度が判断しやすい

科目Bの8割を占め、なおかつ理解が難しい「アルゴリズムとプログラミング」。この内容だけに、前半はテキスト、後半は例題と言った形で構成されているため「最重要かつ最難関分野で、重点的に点数を上げられる」というのが本書のメリット。情報セキュリティは学べないものの、「このテキストだけで、科目Bは十分」という人もいるほどです。

また、問題も「基本例題」と「応用例題」に別れているため、自分がどのレベルまでなら十分に理解できているのかも比較的わかりやすい構成となっています。

基本情報技術者試験の過去問

基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集

定番の過去問題集です。

基本情報技術者試験は基本的には過去問メインの学習が重要になりますので(レベルが上の情報処理技術者試験も同じ)、とくに科目Bの対策の為にも購入しておいた方が無難です。逆に、これ一冊買ってしまえば、後は「どうしても解説が少なくて理解しにくい」という事が無い限り、追加の参考書は不要とも言えます。

過去問については、テキストでないといけないいうことはありませんが、やはり定番の問題集であり、過去問もPDFで22回分が付属しますので(正直、半分以下で合格できますが)過去問を1冊購入するなら、おすすめの一つです。

学習方法を決める時から、勝負は始まっている

今回紹介した参考書を全てマスターすれば、基本情報技術者試験に落ちることはまずないでしょう。

しかし、全ての参考書を利用することは非現実的ですし、逆に1冊のみで挑戦するというのも初心者にはリスクが高い方法です。

全ての試験にいえることですが、「どうやって勉強するか?」を決める時点から、勝負は始まっています。自分の実力や残された時間などを考慮し、適切な参考書を選んで試験に挑んでいただければと思います。

また、独学だけでなく、スクールを利用するのももちろんアリです。とくにIT未経験の場合は、スクールの利用も選択肢の一つと考えていいでしょう。

スクールを利用する場合の注意点と、主なスクールの特徴については以下の記事にまとめましたので、興味がある方は参考にしていただければ幸いです。

3月 23, 2019基本情報技術者試験