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「.com Master ADVANCE シングルスター」第5章の頻出問題

この記事では、「.com Master教科書 .com Master ADVANCE 第3版以下、教科書と表記)」に付属している模擬試験の5回分の出題傾向から、「第5章 セキュリティ」の範囲で、実際の試験で問われる可能性の高いシングルスターレベルの問題をまとめました。

試験直前の総仕上げとして参考にしていただければ幸いです。

他の出題範囲を確認したい方は、以下の記事をご参照ください。

徹底検証!「.com Master ADVANCE」で勉強すべき頻出問題はこれ!この記事では、「.com Master教科書 .com Master ADVANCE 第3版」に付属している模擬試験の5回分の出題傾向か...

本記事は、効率的に点数をとるために、確実におさえておいた方がいい問題のみ掲載しています。身についていない知識があった場合は、受験までに確実におさえておくことをおすすめします。

第5章 ICTの活用と法律

第5章 ICTの活用と法律」はシングルスター50問から10問程度の出題となります。今回解析した模擬試験5回分では、合計50問が出題されています。

教科書のページ数でみると、前書きや索引を除く567ページ中、77ページ(約13.4%)が第5章。出題数(全体の20%程度)と比較して、かなり割りの良い分野です。しかも、難易度も全てが「易」となっています。

内容の半数以上は法律関連であるため、単純な暗記だけで対応しやすいところが特徴。一方、ネットワーク関連の分野が得意な人でもゼロから学習が必要な内容も多いかと思いますので、IT初心者向けです。

残り半数の法律関連以外である「5.1 インターネット上のサービス」については、用語が選択肢の中で混ざった出題が多いため、全体的に学習を進めるといいでしょう。

第5章の頻出問題の詳細

ここからは「第5章 ICTの活用と法律」の範囲における頻出問題とおさえるポイントをまとめていきます。

また、それぞれの頻出問題には、模擬試験から想定される出題されそうな問題数も記載してあります。この値については、試験内容が途中で変更される可能性がありますので、参考程度にご利用ください。

5.1 インターネット上のサービス(21問/5回)

「5.1 インターネット上のサービス」は、5章の法律関連以外の分野です。正確には、シングルスターには「5.2.1 AIの活用事例」もありますが、内容量・重要度ともに低いため、法律以外はほぼ「5.1 インターネット上のサービス」からの出題となります。

この範囲については、更に細分化が可能ですが、出題傾向として「5.1 インターネット上のサービス」の分野全体から用語がピックアップされ、1つの問題に混ぜられていることが多いです(全く関連性のない略語が選択肢に並ぶような問題など)。

ですので、対策としては「用語の意味をだいたい理解できる」という状態にしておくことが重要であり、詳細な動作原理などはほとんど覚える必要はありません。

その上で、最低限おさえておくべき知識として、以下の内容をピックアップしました。太字・赤字については、確実に抑えてください

検索関連の知識

  • 検索サービスの「ディレクトリ型(人為的に分類して手作業で登録)」と「ロボット型(自動的にサイトの情報をプログラムが収集してデータベース化する)」
  • 検索の方法:AND検索、OR検索、フレーズ検索の使い方

ソーシャルサービス関連

  • トラックバック:リンクを張ったことをリンク先に伝える機能。相互参照を容易にする
  • アフィリエイト:Webページ向けの広告の一種。サイト、ブログに掲載し、誰かがそのリンクを経由してサービスを利用すると紹介料が支払われる。
  • SNS:Social Networking Service
  • ミニブログ:Twitterなどの短文を投稿するサービス
  • URLの短縮:Twitterなどの文字数制限のために利用される。短縮したURLにアクセスすると、元の長いURLへリダイレクトされる
  • ソーシャルブックマーク:ブックマークを公開し、共有できるサービス。「はてなブックマーク」など

映像・音声の利用

  • OTT:Over-theTop。インターネットを介して、動画や音声などを提供する事業者であり、通信事業者・ISPではない企業。Yutubeなど。TwitterなどのSNSもOTTに含まれる。
  • WebRTC:ブラウザだけでビデオチャットを利用する機能Chrome、Edgeなどのブラウザに搭載されている。
  • DRM:オリジナルのコンテンツを特定のソフトやハードでしか利用できないようにすることで著作権を保護する技術・管理方法。
  • CDN:Contents Delivery Network。コンテンツのコピーを分散した拠点に配置し、ユーザの最寄から配信することで、配信時間を短縮するネットワーク。
  • VOD:ビデオオンデマンド。ユーザが見たい時にいつでも動画を見られるサービス。
  • サイマル放送:電波によるテレビ放送と同時にインターネット配信を行う。ちなみに、先進国以外ではスマホの方がテレビより普及しているため、サイマル放送の普及が比較的早い。

電子書籍のフォーマット

フォーマット名特徴拡張子
ePUB(Electronics Publication)IDPFが策定。
XML、HTML、CSS、ZIPに基づいた規格。
※Webのノウハウで構築ができるので汎用性あり。利用できなくなる可能性が低い
.epub
PDFアドビシステムズが開発。
原稿イメージを正確に表現可能(印刷物を忠実に表現することに向いている)
.pdf
AZWAmazonのKindle用のフォーマット
現在ではWindowsやandroidでも動作可能な閲覧ソフトあり
.azwなど
DAISYデイジーコンソーシアムが開発を行っている。
資格障害者向けの国際規格
※出題はあまりみかけない
.smiなど
ebi.jイーブックイニシアティブジャパンが開発。
eBookと呼ばれることが多い。
※出題はあまりみかけない
.ebi

その他、教科書の対象外ですが、「.book(ボイジャー社が開発。文字中心のコンテンツに強い)」や「xmdf(シャープが日本語書籍専用に開発)」などがあります。

電子書籍というと、AmazonのKindleや楽天のKobo、Yahoo!ブックストアなどがありますが、当然KindleはAZW、koboはePub、PDF、MOBI、Yahoo!ブックストアはePubをメインで使っているそうです(電子コミックなどはまた別形式だったりします)

参考:楽天Kobo電子書籍リーダーが対応しているファイル形式

ビジネス・実用

オンラインストレージ:サーバ上の領域をインターネット経由で利用できるサービス。Googleドライブ、Dropboxなど。「ビジネス・実用」の中ではそこそこ出題されます。

PIMサービス:スケジュールやToDoリストなどの個人情報をネット上で管理士、複数ユーザで共有できるサービス。Googleカレンダーなど(マルチキャストで出てくるPIMではありません)。

電子商取引(EC)

  • ショッピングサイトの形態:
    オンラインショッピング(直接Webサイトで商品を売る)
    オンラインモール(オンラインショップのためのWebサイトを用意し、そこに複数の事業者が出店する。Amazon、Yahooショッピングなど)
    オークションサイト(その名の通り。ヤフオクなど)
    O2O:Online to Offline。サイト上で実店舗への訪問を促すこと。マイナーな割にそこそこ出題がある印象です。
  • エスクローサービス:ネットオークションなどで、出品者と落札者の間に開催者とは別の事業者が入り、物とお金の流れを管理するサービス

5.3.2 知的財産保護(8問/5回)

教科書の「5.3.2 知的財産保護」からの出題。範囲は9ページ程度です。

ページ数に対する割合としては効率が良いというほどではありませんが、法律関連の分野でも頻出です。ダブルスターレベルでも問われやすい内容ですので、第5章で得点を伸ばすためには確実におさえておくといいでしょう。

著作権

著作者人格権
  • 公表権、氏名表示権、同一性保持権の3種類
  • 著作者人格権は、本人に帰属しているため、譲渡や放棄はできない(相続の対象にもならない)
著作財産権
  • 複製権上演・演奏権公衆送信権展示権、口述権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻訳・翻案権がある(公衆送信権が個別に問われやすい
  • 著作財産権は、法的に財産権に分類されており、他人に譲渡することができる
著作者隣接権
  • 著作物を公衆に伝達する主体(演奏家や放送事業者など)に与えられる権利
  • 公衆送信権とほぼ同等の著作者隣接権として、送信可能可権がある
著作権の制限(著作者の許諾を受けずに著作物を自由に利用できる範囲)
  • 私的利用のための複製(個人・家庭内など)
  • 公表された著作物の正当な範囲内での引用
  • 試験問題としての利用
  • 転載禁止の表示がない時事問題
  • 公開されているものの写真撮影(美術品など)
  • プログラム記憶媒体のバックアップ

テキストで出てくるのは上記の制限ですが、そのほかにも定められた条件で自由に利用できる場合があります。

参考:著作権が自由に使える場合は?

Webサイト公開の際の著作権・肖像権

  • 肖像権:本人に無断で写真やビデオ撮影をされたり、それらを無断で公開されないよう種痘できる権利
  • パブリシティ権:著名人の場合、肖像や氏名に経済的な価値が発生する。そのため、肖像権に加えてそれらの権利を保護するための権利がパブリシティ権。
    ちなみに、2012年の最高裁判決で、「肖像を独立して干渉の対象とするための商品化」「
    商品の差別化を目的とする氏名肖像の商品化」「氏名肖像を広告として使用するための商品化」の要件を満たさない場合は、パブリシティ権の侵害が否定されると判示されています。
  • プライバシー権:私生活をみだりに公開されない権利(教科書に記載はありませんが、解釈には諸説あります。日本の憲法学においては、自己情報コントロール権解釈の最有力です)
    有名人や公職者やその候補者は、一部制限を受けます。(有名人などはプライバシー権を一部放棄しているとみなされる。公職者やその候補者は国民の意思決定の前提となる情報公開のため制限を受ける)。
  • リンク:他のWebサイトのリンク自体は複製権などの侵害になりません。ただし、本来の意味とは異なる解釈を誘発するようにリンクを利用すると、同一性保持権の侵害となる可能性があります。
  • 音楽の利用・配信:個人が楽しむ範囲での複製(音楽プレーヤーでCDの音楽を再生するなど)は合法。他社に譲渡したり、他人がダウンロードできるような形にすると著作権違反です。
  • オークションなどでの紹介用写真:一定の範囲で許容されます。ただし、コピープロテクションされていない場合は画素数32,400以下、コピープロテクションされている場合は画素数90,000以下が許容されます。

デジタルコンテンツの法的保護

  • データベース:コンピュータから検索できる場合であり客観的情報(地理データなど)以外のもの、または客観的情報で何万件も集められたものは保護の対象。
  • リッピング:CDやDVDのデータをコピーする行為。私的利用の場合は複製が認められるが、コピーコントロールやアクセスコントロールを回避したリッピングは違法
  • DRM:端末や期間を限定して利用させたり、コピーを防止する技術・管理方法。DRMを解除することも違法となる。
  • コピーコントロール:コピーを禁止し、複製できなくするための技術。SCMS、CCCDなどがある。
  • アクセスコントロール:データを暗号化することで、復号できない限りは再生ができなくさせる技術。CSSなどがある。

2018年の著作権法改正

2018年の主な改正内容は「非享受利用」と「軽微利用」に関するものです。

非享受利用(観賞目的以外の利用)
  • 技術開発・実用化のための試験の用に供するための利用
  • 情報解析のための利用
  • セキュリティ確保のためのソフトウェア解析
  • 電子計算機による知覚認識なき利用(リバース・エンジニアリング、AI開発のための深層学習、電子計算機における利用の効率化のための利用など)
軽微利用
  • 所在検索サービス
  • 情報解析サービス
  • その他、新たな知見・情報を創出する国民生活の利用に寄与するものとして政令で定めるもの

電子商取引に関する法律(6問/5回)

電子商取引に関する法律は、4ページ弱の範囲からほぼ1問が出題されます。

特定商取引法

  • オンラインショップが公開を義務付けられている内容
    商品の価格と送料
    支払い時期と方法
    商品引き渡しと時期
    返品の可否と条件
    販売業者名、住所、電話番号、代表者(責任者)
    申込の有効期限
  • オンラインショップでは、クーリングオフは対象外
    ただし、契約解除と返品について条項が記載されていな場合に限り、商品の引き渡しから8日間は消費者の送料負担で契約解除・返品ができる。
  • 意に反して申し込みさせることの禁止(注文内容の確認の無い注文実行や錯誤を誘発するボタン配置など)
  • 広告メールについては、オプトイン方式が導入されている(受信者の許諾がないのに送付してはいけない)
  • 電子消費者契約法オンラインショッピングにおける操作ミスの救済、契約成立時期の転換などを定めている。消費者間の取引は対象外
  • 契約の成立時期到達主義がとられている。電子メールの場合、本人が読んだかにかかわらず、注文者のメールサーバにメールが届いた時点が契約成立の時点となる。

プロバイダ責任制限法(3問/5回)

プロバイダの責任は、1.5ページ弱の短い範囲から、0.5問程度出題されます。

プロバイダなどの損害賠償責任の制限

他人の権利が侵害された際に、その事実を知らなければ関係するプロバイダは損害賠償の責任を負わなくてよい。

削除に関する免責

被害者から削除の依頼を受けた場合、対象の情報の発信者に連絡し、7日経過して削除に同意しない旨の返事がない場合、情報送信を停止しても損害賠償の責任を負わなくてよい。

発信者情報の開示請求

被害者から情報発信者に関する情報開示依頼を受けた場合、プロバイダは情報発信者に、情報開示するか意見を聞く必要がある。

この際、プロバイダが情報を開示しないことにより開示請求者が被害を被った場合でも、プロバイダに故意・重大な過失がない限りは、損害賠償の責任を負わなくてよい。

第5章のその他の範囲

第5章の範囲で、追加で抑えたい内容は以下の2つです。

第5章のその他の範囲

  • 個人情報の保護
    ページ数の割りにやや覚えることが多い。GDPR(2018年に施行されたEUでのデータ保護に関する法律。EU内の個人データのEU域外への持ち出しなどを制限する)はこれから狙われる可能性があるかと思います。
  • サイバーセキュリティ
    出題は少ないが、ページ数も少ない。不正アクセス禁止法(他人のID、パスワードの無断使用や公開の禁止、不正にコンピュータに侵入する行為の禁止)などをおさえること。
  • 電子政府
    ページ数の割りにやや覚えることが多い。e-Tax、住基ネット、電子公証制度、マイナンバー、個人番号カードなど。

第5章は教科書記載の難易度が全て「易」となっており、事実どこからでも暗記は容易ですし、法律の深い解釈なども必要ありません。IT初心者でも低い負荷で得点を伸ばしやすいので、得点源にできるよう取り組みましょう。

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