CCNA Routing & Switching おすすめの参考書と学習サイト
この記事では、主に「CCNA Routing & Switching」の学習におすすめの参考書と学習サイトについて解説します。

・CCNAの受験を考えている人
におすすめの記事です。
シスコ技術者認定は、2020年2月24日より改訂されました。
新試験の内容については、以下の記事を参考にしていただければと思います。
CCNA Routing & Switchingのおすすめの参考書
おすすめの教科書
CCNA入門用の参考書
未経験者向けの教科書です。
サブネット化や通信の基礎、TCP/IPの仕組みなど、基礎的な部分を全体的に丁寧に解説しているため、完全に知識がない人が独学で学習を進めるのであれば、最初に読んでみるといいでしょう。
私は完全な未経験者ではありませんでしたが、ネットワークは非常に苦手意識が強く、長年避け続けていたため、まずはこの参考書を利用して基礎を学びました。
欠点としては「CCNA合格レベルには、この一冊では程遠い」こと。この一冊で固められるのは基礎の基礎であるため「この一冊で勉強して、もうちょっと勉強すれば合格できる」というレベルにはなりません。
あくまで「初心者がネットワークの概念をわかりやすく学習するための教科書」と考えて、一通り読んだら次の参考書に移っていくようにしましょう。
CCNA全体を学習するためのテキスト
CCNA全体を学習するためのテキストは、主に「黒本」と呼ばれるインプレスから出版されている表紙の黒いテキストと、「白本」と呼ばれる翔泳社から出版されている白い表紙の教科書があります。
2冊揃えると、黒本も白本も8,500円前後です。
私は実際に学習する際には黒本を利用しました。人気も黒本のほうがやや高いらしいです。
ただ、あくまで「人気が高いのが黒本」というだけですので、可能であれば購入の際は実際に書店で読み比べてみることをおすすめします。
また、黒本も白本も弱点として非常に分厚い点があげられます。重量もあるため、通勤中に学習を行うには不向きです。購入するのであれば、電子書籍での購入をおすすめします。



おすすめの問題集
問題集は、主に「黒本」と「赤本」と呼ばれる二種類が存在します。「黒本」は先ほどと同じくインプレスの出版。赤本はSBクリエイティブとなります。
1冊あたりの価格は黒本のほうが安いですが、赤本は1冊で試験範囲全体に対応しているため、総合的には安上がりです。
すでに1~2年程度の実務経験がある場合は赤本だけでも合格可能かと思いますが、私はどちらかといえば黒本の方をおすすめします。黒本2冊で徹底的に学習したほうが合格率は確実に高くなりますので、受験料が高額なCCNAについては、黒本2冊で対応した方がいいでしょう。
欠点はやはり問題集が分厚いこと。黒本は2冊で合計1200ページ以上。赤本は1冊で1000ページ弱になります。購入するのであれば電子書籍、どうしても紙媒体でないと学習できないのであれば、背表紙からの分割をおすすめします。
CCNA Routing & Switchingのおすすめの学習サイト
Ping-t
「Ping-t」は、CCNAやCCNPの学習をするのであれば、定番の学習サイト。立ち位置としては「問題集」となります。私もこのサイトを利用して、CCNAとCCNPの学習をすすめました。
多くのコンテンツが有料となっていますが、12ヶ月で6,800円、24ヶ月で9,800円で利用できますので「CCNA取得後も、他のコンテンツで継続的に学習したい」という人には向いています。
ただし、CCNAもCCNPもPing-tのみの学習では、やや不安があります。私としては「Ping-tで問題演習もやるが、テキストや問題集をしっかりやり込む」ことをおすすめします(とくにCCNPを受験する場合)。
また「CCNAだけ勉強したい」という場合は、恐らく1~2ヶ月集中すれば学習が完了してしまうため、有料コンテンツを利用するのはコスパが悪いです。CCNAの勉強にしか使わない場合、Ping-tは無料コンテンツのみを利用し、参考書を中心とした学習をすることをおすすめします。
ちなみに、CCNA以外にも、LPIC、LinuC、Oraclem Master、OSS-DBなども基礎レベルの学習ができます。
3分間ネットワーキング
「3分間ネットワーキング」は初心者向けのWebテキストといえる立ち位置のサイトです。
このサイトだけでCCNAに合格することは難しいと思いますが、かなり広範囲のネットワークに関する基礎的な知識が掲載されているため、初心者が学習するには向いています。
内容は会話形式であり、「3分間」というタイトルの通り、1つの題材が比較的短時間で読めるようになっているため、さくさく読み進めやすく、スキマ時間の学習にも役立ちます。
CCNAイージス
「CCNAイージス」は、CCNAのWeb版のテキストともいえるサイトです。CCNAの試験範囲全体の技術解説が行われているため、極端にいえば「CCNAイージスだけでも合格可能」といえます。
テキストは高額な上、電子書籍でないと持ち運びにも不便です。「通勤通学の移動時間で、CCNAイージスを利用して学習する」というスタイルで体系的に知識を身につけ、問題演習はPing-tで行うという方法が、もっとも安く合格を目指す方法だと思います。
ネットワークエンジニアとして
「CCNA」に特化した学習サイトではありませんが、「ネットワークエンジニアとして」というタイトル通り、ネットワークエンジニアとして身につけるべき知識が非常に広範囲について掲載されています。
先ほど紹介したら「CCNAイージス」もこちらのサイトの一部ですし、CCNAに限らずCCNP、CCIE、ネットワークスペシャリスト、LinuCなどの資格の学習にも利用できます。
また、資格試験を前提としないネットワーク技術に関する内容も多く掲載されているため、ネットワーク業界で働いているのであれば、確実に遭遇するサイトです。
公式の試験チュートリアル
公式の「認定試験リスト」から、受験対象の「試験番号」を選択すると「試験チュートリアル」という項目に「出題形式」と書かれたリンクがあります。
このリンクの先にチュートリアルの動画があるため、実際の試験がどのような形式で行われるのかを確認することができます。
試験当日に慌てないためにも、受験前に一度は試験チュートリアルを確認しておくようにしましょう。
CCNA Routing & Switching合格に必要な教材は?
ここまで複数教材を上げましたが、私としては以下のように利用すると良いと考えています。
少しは学習経験あり。または会社で研修あり
- 黒本か白本の教科書で知識を体系的に習得
- 細かい関連知識は「CCNAイージス」「ネットワークエンジニアとして」で学習
- Ping-tで問題演習
- 黒本か赤本の問題集で総仕上げ(自信があれば不要)
- 公式の試験チュートリアルで、出題形式を最終チェック
初心者が独学でじっくり合格を目指す場合
- 序盤は「1週間でCCNAの基礎が学べる本」や「3分間ネットワーキング」
- 基礎知識がついたら、黒本か白本の教科書で知識を体系的に習得
- 細かい関連知識は「CCNAイージス」「ネットワークエンジニアとして」で学習
- Ping-tで問題演習
- 黒本か赤本の問題集で総仕上げ
- 公式の試験チュートリアルで、出題形式を最終チェック
できるだけ安く合格を目指す場合
- 「CCNAイージス」を読み込んで体系的な知識をつける
- Ping-tの無料コンテンツで学習を進める
- 細かい知識は「ネットワークエンジニアとして」も利用して吸収
- 学習がある程度進んだら、1~2ヶ月だけPing-tの有料コンテンツを利用して合格
CCNAに合格したら、CCNPへの準備を
CCNAに合格することは簡単ではありません。
合格率こそ60%といわれることもある(公式では非公開)試験ではありますが、受験者のほとんどがネットワーク業界で働いている人であり、また社内研修などでCCNA取得を必須としている会社もあるため、他の「合格率60%の試験」と比べると、数段難しい難易度といえます。
そんなCCNAではありますが、それでもやはり「ネットワーク業界としては入門」レベルの資格です。
勉強で疲れた体を休めた後は、ネットワーク業界でより上のキャリアを目指して、遅くても3年以内のCCNP取得を目標とすると良いでしょう。


