AWS認定

【合格体験】素人から目指すAWSソリューションアーキテクト アソシエイト合格の流れと勉強時間

2020年1月10日。2020年の目標にも記載したAWSソリューションアーキテクト アソシエイト」を受験し、合格いたしました

この記事ではAWS素人の目線から(業務未経験。個人でも初挑戦)、主に以下の内容についてまとめます。

主な記事の内容

  • 実際に行った合格するまでの勉強方法
  • 実際の勉強時間と、勉強時間に対する考え方
  • 勉強の反省点

AWSソリューションアーキテクト アソシエイト (SAA-C01) が受験できるのは 2020 年7月1日までです。本記事はSAA-C01での内容で執筆していますので、試験の範囲・詳細などは改定前後で大幅に変更される可能性があります。

【前提条件】勉強前のスペック

前提条件として私の学習開始前のスペックについて記載しておきます。

事前知識

  • ネットワークエンジニア4年弱(監視・運用・保守。主にL2、L3)
  • CCNPを3年近く前に取得
  • 2019年のネットワークスペシャリスト試験で午後IIが1点差で足りず不合格
  • サーバ側の知識はほぼなし(だいぶ前に勉強した応用情報程度)
  • 開発側の知識はほぼなし(だいぶ前に勉強した応用情報程度)
  • AWSはほぼ完全な未経験(2019年5月頃にAWSの概要の動画を1度見た程度)

一言でまとめるなら「ネットワークの知識はそこそこあるが、AWSの知識なし」といったところ。

一応、簡単な概要の動画を見たことがあるので、クラウドのサービスを提供しているということはわかっていましたが、具体的に何に使えるのか? 業務や個人として何に活かせるのかということを知りませんでした(それを学習するのが受験の動機)。

そもそもAWSソリューションアーキテクトとは?

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトとは何か?理解している人は読み飛ばしてください

勉強開始時点で、私はこれすらよくわかっていませんでした。

公式から引用すると以下の通りです。

AWS における分散システムの可用性、コスト効率、高耐障害性およびスケーラビリティの設計に関する 1 年以上の実務経験を持つソリューションアーキテクト担当者を対象としています

引用:AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト

そして、AWS ソリューションアーキテクト アソシエイトの出題分野は以下の5つ。

試験の出題分野

  • 回復性の高いアーキテクチャの設計(35%程度)
  • パフォーマンスに優れたアーキテクチャを定義(25%程度)
  • セキュアなアプリケーションおよびアーキテクチャを規定(25%程度)
  • コスト最適化アーキテクチャを設計(10%程度)
  • オペレーショナルエクセレンスを備えたアーキテクチャを定義(6%程度)

ようするに、上記5つの分野を理解した上で、要求される条件に合わせて、最適なアーキテクチャ(ベストプラクティス)を提案できる能力を中心に問う試験です。

例えば「滅多に使わないけど、消えたら困る大量のデータを長期で保存したい。取り出したいときは24時間後まで取り出せればいい。こんなの条件で安いストレージってない?」といった形の疑問に答えられる能力が問われます。

また、AWSを利用することそのものの知識についても問われるため、AWSを利用するユーザーの管理や、コストの無駄を視覚化して確認するためのツールの利用など、AWSの運用上の知識も問われます(ただし、メインではありません)。

ちなみに、上記出題範囲である5つの分野は、AWS Well-Architectedでも「信頼性」「パフォーマンス効率」「セキュリティ」「コスト最適化」「運用上の優秀性」として、5つのフレームワークとして掲載されています

ソリューションアーキテクトとは?

そもそもソリューションアーキテクトとは何か?「あなたはソリューションアーキテクトとして…」といった形で、この単語は問題文で登場することもあります。

簡単に言ってしまえば「お客様の課題に対して、最適なアーキテクチャを提案する人」がソリューションアーキテクトとなります。

つまり「AWSソリューションアーキテクト アソシエイト」とは「お客様の課題に対して、AWSを利用して最適なアーキテクチャを提案できる人として、初心者~中級者レベルの人」となります。

AWSソリューションアーキテクトアソシエイトの勉強時間

勉強時間は以下の通りです(いつも通りStudyplusで計測)。

総勉強時間は145時間6分です。

といっても、11/10には第三種冷凍機械責任者試験、11/23にはMOSの試験を受けていたため、それ以前は準備体操程度でした。

また、12/26時点では参考書の模擬試験で合格点を超えて安定し始めましたが、年末年始で試験が受けられず、結果的に1/10まで勉強時間が長くなったといった背景があります。104時間を超えた時点で、模擬試験では合格水準を突破していました。

AWS初心者の想定される勉強時間

上記の私の経験や、ネット上の情報を考慮すると、AWS初心者の場合はそこそこの効率で学習を進めれば、

想定されるAWS初心者の勉強時間

  • 70時間程度:初心者でも合格が見え始める
  • 100時間程度:初心者でも合格率が高め
  • 150時間程度:初心者でも万全の準備ができる

といった程度の勉強時間を想定するといいでのではないかと思います(もちろん、チート問題集などは使わない場合)。

とはいえ、完全なIT初心者で、パソコンの操作もまともにできないのでは、当然上記よりも合格が苦しくなります。逆に、AWSは初心者でも、サーバ構築やソフトウェア開発のインフラに関わった経験、データベースの経験があれば、時間が短縮できる可能性は高いです。受験は随時受け付けているタイプですので、勉強時間はやや多めに確保し、自分の進捗状況に合わせて判断することをおすすめします。

AWSソリューションアーキテクトアソシエイトの難易度

AWS認定内での位置づけ

勉強時間ともかかわるところですが、難易度について。

AWS認定は「基礎」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「専門知識」の4つに区分できます。

難易度は「基礎→アソシエイト→プロフェッショナル」の順で高くなりますので、AWSソリューションアーキテクトはちょうど真ん中。公式では業務経験1年程度が想定されています(もちろん、未経験でも合格はできます)

ちなみに「専門知識」は上下関係がなく、独立しています。人によっては「専門知識」の方が「アソシエイト」よりも簡単という意見もありますが(分野による)、私は受験経験がないのでなんとも言えません。

他の資格との比較

他の資格との比較は難しいところですが、例えば同じアソシエイトレベルである「CCNA(2020年2月24日の改定前)」よりは経験上勉強時間が短く済むと考えられます。

しかしながら、既にITの学習をある程度行っていたとしても、AWS未経験であれば、早くても50時間以上は見積もった方がいいでしょう(AWS特有の知識を習得する必要があるためす)。

IT業界で働いた経験が数年の人からすれば、基本情報技術者試験並みか、それ以上の難易度と思って準備した方が、安心して受験ができるといえます。

実際に利用した教材と勉強方法

実際に利用した教材と、勉強時間は以下の通りです(時間は1カ月区切り。一番右から20年1月、19年12月…の順です)。

「AWS SAA/SAP資格 予想問題集」はネットで無料で使えたものですが、品質がよくないと思ったので、すぐに別の参考書に切り替えました。

また、上記以外に「Black Belt」やネット上の記事などで調べ物をしていますが、問題演習中に気になったところを調べていたため、それらの「調査時間」は上記の教材(主に「AWS WEB問題集 SAA」)に含まれています。

詳細な教材の利用方法については、以下の記事にまとめてありますので、興味がある方は参考にしていただければ幸いです。

AWSソリューションアーキテクト アソシエイト 合格に利用したおすすめの教材・参考書と使い方この記事では、主にAWSソリューションアーキテクト アソシエイトの合格経験から、おすすめの教材・参考書を解説します。 AWSソ...

実際の勉強の流れと反省点

私の実際の学習の流れは、主に以下のようになっていました。

実際に行った学習の流れ

  1. AWS WEB問題集」と「これだけでOK!」で問題演習とハンズオントレーニングから学習開始(メインは問題演習)
  2. 体系的な理解が足りていないと判断したため、問題を一通り解いてから「この1冊で合格!」のテキストを利用して全体的な学習を実施
  3. 「AWS WEB問題集」を3周してから、「これだけでOK!」と「模擬試験問題集」を3周して、足りない知識を更に吸収
  4. 試験直前に、キャプチャしておいた間違えた問題・苦手な問題を中心に再学習

上記の流れで、一番の失敗は1番と2番の順。最初に全体を広く浅く学習し、体系的な知識や、各サービスの概要・用途を明確化しなかったことが、知識の吸収を遅れさせました

実をいうと、ちょうど私より先に学習を始めた友人から「20時間くらい勉強すれば、未経験でも合格できる」といわれたことを鵜呑みにし「その程度の試験なら、問題演習を繰り返せば合格できるパターン」と判断してしまいました(ちなみに友人は、結局合格していません…)。

しかし、AWSのソリューションアーキテクト アソシエイトは、いわゆる「問題演習を繰り返せば簡単に合格できる」というタイプの試験ではありません。20時間で合格できるのは「問題を読み解くコツをおさえれば、知識はすでに業務経験で備わっている人」だけだと考えた方がいいでしょう。

ですので、初心者・未経験者の理想的な学習の流れとしては、以下のようになります

理想的な流れ

  1. 全体的な知識を吸収するための書籍で学習する(問題演習時は辞書替わりに利用)
  2. 問題演習とハンズオントレーニングを実施しながら、不明点を書籍で再学習(試験合格だけを目指す場合、ハンズオントレーニングは不要)
  3. 苦手な問題・理解が不足している問題をまとめておいて、最後に学習(必要に応じてBlack Beltなどの読み込みを通して理解を深める)

1番で利用する書籍は、1冊で合格水準に持っていくことより、全体の学習効率を上げることを目的として利用します。AWSはアップデートが激しいので、書籍はできるだけ最新の物を購入するようにしてください。

2番以降の問題演習では、知識を深めるだけでなく、問題に対する慣れを習得するようにしてください。とくに「データの消失を許容する・しない」「コストと性能のどっちを優先する?」などの条件を、正確に文章から読み取り、サービスを選択する必要があります。AWSの試験では「複数の選択肢が間違ってはいない」という問題がありますが、その中から「ベストプラクティス」を選択することを求められますので、文章の読み間違いはケアレスミスと侮らず、正確に読み取る技術を身に着けるように注意する必要があります。

試験直前までには、問題演習で9割を目指しましょう。私の場合「AWS WEB問題集」とUdemyの「模擬試験」でどちらも85~90%程度の成績が出せる程度に仕上げました。模擬試験の方は難易度高めで、実際の試験であまり出題されませんでしたので、やりこむなら「AWS WEB問題集」だけでも9割を目指すといいと思います。

実際の試験について

試験の問題については、規約上解説できませんが(流石に暗記もできていませんが…)、試験を受ける際に心配になった点について解説しておきます。

問題文の長さ(どの程度複雑な問題が問われるか?)

正確な文字数は覚えていませんが「AWS WEB問題集」で時々出題されるような、いくつものサービスを組み合わせた複雑な問題はほとんど出題されないと思ってOKです。多くても、2つのサービスを組み合わせた程度の問題ですし、それも定番のパターン(Amazon API Gateway と AWS Lambdaの組み合わせとか)がメインです。

ですので「AWS WEB問題集」の中でも、内容が複雑で長文になっている問題は、いざとなれば捨てるのも戦略としてアリです(もちろん、理解できればそれに越したことはありませんが)。

試験時間の長さ(どの程度余るか?)

試験時間は130分です。

試験が余り過ぎるほどではありませんが、しっかり問題演習ができていれば、ほぼ確実に余ります。私の場合、ゆっくり解きながら、コメント欄に試験問題に対するツッコミを書きながら回答しても30分余りました。

「わからない・あと一歩で解けそう」という問題があれば、後でじっくり考えられますので、チェックを入れて飛ばすようにしましょう。

複数選択式はどの程度出題されるか?

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトは、複数選択式の問題も出題されます。

しかし、私が受験した際は圧倒的に1問選択する問題が多く、複数選択は少数派でした(10問もありませんでした)。これは、私が受験した際の偶然かもしれませんが、選択のパターンが少なくなる分、難易度も低下しますし、運での正解率も上がります。

日本語は正確か?

海外企業のベンダー試験といえば、日本語がいい加減な試験がいくつもあります。

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトについては、かなり日本語は正確といえます。正直言って「AWS WEB問題集」よりもわかりやすい日本語で問題文が記述されていました。また、いざとなったら英語表記に切り替えることも可能ですので、いざとなったら英語で問題を解くことも可能です(あえておすすめはしませんが)。

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトの試験結果と感想

試験の結果

試験の結果は以下の通りとなりました。

無事合格です。

試験の結果

  • 総合得点:867点(最低合格点720点)
  • 分野1:十分な知識を有する
  • 分野2:十分な知識を有する
  • 分野3:十分な知識を有する
  • 分野4:十分な知識を有する
  • 分野5:十分な知識を有する

各分野の詳細な点数は不明ですが、全分野で合格水準以上の結果です(水準以下があっても全体で720点を超えれば合格は可能)。

受験の感想としては、「あまりひねった問題は出題されず、ストレートな出題が多い」という印象です。

まだ試験が使い古されていないからか、基礎的な知識の適用力を問う出題が多く、基礎から地道に知識を積み上げていけば、ほぼ確実に合格できる水準まで上げることは十分可能という手ごたえでした。

合格点の720点は決して低くはありませんが、やはり知識をしっかり定着させていれば、十分対応可能です。「AWS WEB問題集」をやりこんでいれば、800点以上で安定させることは十分に目指せると思います。

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトに合格して…

AWSソリューションアーキテクト アソシエイトに合格して、クラウドサービスプロバイダーに関する基礎知識や考え方を習得できました

私の場合、業務では今のところAWSを利用する機会はありませんので、あくまでITエンジニアとしての一般常識としての学習にとどまってしまいましたが、今後利用する機会があれば、更に上位のAWSソリューションアーキテクト プロフェッショナルや、専門分野のネットワークの取得を考えたいと思います。